青森山田へ加入して4か月。U-18代表FW中村にとって「最初で最後のインハイ」は自身の力不足感じる敗退に
ゲキサカ / 2017年8月1日 10時37分
[7.31 総体3回戦 前橋育英高 3-1 青森山田高 みやぎ生協めぐみ野サッカー場Bグラウンド]
柏U-18から青森山田高での挑戦をスタートして4か月。U-18日本代表FW中村駿太(3年)にとって「最初で最後の」インターハイは3回戦敗退に終わった。
3月末の加入直後からチームメートの信頼を獲得し、同級生、下級生の大きな期待を背負って挑んだ初のインターハイ。中村は前線で存在感ある動きを見せていたが、チームが追いつかれ、逆転される中で流れを変えることができず。試合終了の笛が鳴ると、ピッチにしゃがみ込み、悔しさを滲ませていた。
「僕は1年目でその中でも自分が試合に出させてもらって、チームを引っ張っていかないといけない立場なので、チームが負けてしまったことに対しては物凄く自分自身責任を感じますし、チームメートにも申し訳ない気持ちです。もっともっとチームを助けられるような、チームを勝たせられるような選手にならないといけないと思いました」
前橋育英高戦では動き出しの速さでDFを振り切ってスペースでボールを受けたり、縦パス、クリアボールを身体を張って収めるなど攻撃の起点になり続けた。そして巧みに相手DFの逆を取る動きでシュートチャンスを演出。自身も前半13分にスルーパスから決定的なシュートを放った。
だが、GKとの距離を詰められてしまい、ゴールを決めることはできず。結果、シュートはこの1本のみに終わった。東福岡高との初戦もシュートへ持ち込もうとした場面はDFにブロックされた1回(公式記録上ではゼロ)だけ。U-19日本代表として出場した昨年のAFC U-19選手権などでゴールを決めている世代屈指のストライカーのインターハイは、無得点で幕を閉じた。
1トップとしてボールを収める部分においてチームへの貢献度は大。また、自分が囮となったことでスペースが生まれ、2列目のMF田中凌汰(3年)がゴールを決めるなど質の高い動きが印象的だった。
だが、「後半のもっと大事な局面で、チームが苦しい展開の場面で前半と同じようにしっかりと収めてチームをもっと楽にしてあげられないと、それは本当の力じゃない。まだまだ自分の力不足を感じました」と反省する。
そして、シュート1本に終わったことについては「1回のチャンスでは決まるものも決まらないし、攻撃の選手として、ゴールを決める仕事なんで5本だったり、1試合でそのくらいのシュートを打っていかないといけない。いつもいつも1本打って1本入るような簡単な相手ではないですし、自分がチャンスメークをした後に自分のシュートチャンスに持っていくかというところがやっぱり課題なのかなと思っています」と口にした。
この後、プレミアリーグを経て、「最初で最後の」選手権に臨む。「僕がレベルアップできればチームもプラスになると思うので、選手権へ向けて何が良くて、何が悪かったのか考えて、もっともっと成長していかなければいけないと考えています」という中村。自身に足りないものを求めて北の名門で挑戦しているストライカーが、選手権までに現在の課題を改善し、冬の全国大会ではゴールを決めることを含めてチームを勝たせる存在になる。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2017
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