流経大柏が長崎総科大附に逆転勝ち! 激しさ溢れる攻防戦、“ケンカ”で勝り、個が役割果たして準決勝へ!
ゲキサカ / 2017年8月2日 21時8分
0-0で折り返した試合の先制点は長崎総科大附が奪う。後半14分、岩本の右ロングスローがDFの頭上とGKの指先を抜けると、中央で構えていた安藤が左足ダイレクトで合わせて先制点。注目エースのゴールで長崎総科大附が先手を取った。
長崎総科大附はその後も安藤の豪快な仕掛けを見せたほか、セットプレーから2点目を狙う。一方、苦しい展開となった流経大柏だが、これまでの右SBではなく右SHで先発起用されて思い切りの良いプレーを見せていた加藤が大仕事。22分、右サイドへ展開されたボールを受けた加藤が強引にPAへ仕掛けると、背後からファウルで止められてPKを獲得する。これを宮本が右足で決めて同点に追いついた。
接触プレーで傷んでも立ち上がり、走り続ける両チーム。互いに譲らない展開となった攻防戦は2年生MFの技ありシュートによって決勝点が生まれた。後半29分、流経大柏はGK薄井覇斗(3年)のロングキックを交代出場のMF近藤潤(3年)が頭で右サイド前方のスペースへ落とす。これをコントロールした交代出場MF熊澤が前目のポジションを取っていた相手GK湊大昂(3年)の虚を突く形で技ありの右足シュート。バランスを崩した湊はゴールからかき出すことができず、ボールはゴールネットに吸い込まれた。
2-1で勝利した流経大柏の本田裕一郎監督が、守備面で特に評価していたのは右SBの三本木達哉(3年)だ。「凄くマジメで黙々とやる子なんですが、忠実なのは忠実。『7番(荒木)に絶対にやらせるな』と言ったら、それが上手く行ったと思いますね」。三本木は、本田監督が安藤以上に警戒心を持っていたという今大会4得点の荒木に仕事をさせずに粘り強く対応。彼や関川、CB瀬戸山俊(3年)ら個々がハイボールの攻防含めてまず目の前に相手に負けないことを徹底し、よく跳ね返していたことが逆転劇に繋がった。
本田監督はチームの守備面の成長を感じている。「大会前に(元日本代表DFの)秋田(豊)に来てもらった。1日指導してもらって、そのへんで皮が剥けたかもしれない。DF力が上った原因かもしれない」と分析。個々がそれぞれ期待に応えて持ち味を発揮し、そして成長する守備面も要素に攻防戦を制した流経大柏が9年ぶりとなる優勝へ一歩前進した。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2017
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