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[SBS杯]ミス、消極的、欠けていた執着心…U-18日本代表は終盤巻き返すも、チリに敗れる

ゲキサカ / 2017年8月11日 11時44分

 チリは左スローインからFWイヴァン・モラレス(コロコロ)がターンでDFを抜き去り、その折り返しをMFマルセロ・アイェンデ(サンタ・クルス)が右足ダイレクトでファーサイドのゴールネットへ見事なシュートを決めた。

 日本は伊藤や藤本が縦パスを入れようとし、奥抜の果敢な仕掛けや石原、荻原のオーバーラップなど徐々にやれる部分を増やしていたが、なかなか噛み合わず、0-1で前半終了。若原の好守などによって何とか2点目を与えなかった日本は、後半開始から橋岡と井澤に代えてCB阿部海大(東福岡高)とFW杉田将宏(名古屋U-18)をピッチへ送り出した。

 だが、日本は後半4分、不運なハンドでPKを献上。これをCBトマス・アラルコン(オヒギンス)に右足で決められて0-2とされてしまう。悪循環の続く日本。それでも、後半は一進一退の展開の中で決定的なシーンも作られたが、チリのペースが落ちたこともあって、荻原の突破からのクロスなど相手ゴールに迫る回数も増やした。

 17分に奥抜に代えてMF小林幹(FC東京U-18)、26分には堀と原に代えてMF田中陸(柏U-18)とFW加藤拓己(山梨学院高)を投入した日本は27分、伊藤のスルーパスから加藤が当たりの強さを見せてPAまで前進するが、GKに距離を詰められて決めることができず。それでも30分に伊藤をMF川村拓夢(広島ユース)へスイッチした日本は終盤、川村と藤本を中心に攻撃のテンポが上がり、ワンツーなどダイレクトでの崩しも交えてチャンスを作り出していく。

 そして36分、川村がセカンドボールを繋ぐと、左中間でボールを受けた加藤が巧みにDF2人をかわして中央へ折り返す。これを受けた杉田が大きな切り返しから左足シュートを決めて1点を返した。さらに攻める日本は39分、荻原の左クロスを田中が決定的な形で合わせたがGKがセーブ。前半のシュート3本から後半は10本と大きく伸ばしたものの、日本は2点目を奪うことができず、競り負けた。

 悔しい敗戦。石原は「全然勝てたと思うし、もったいない試合だった」と語り、「立ち上がりから、後半の最後のように圧倒しなければこういうゲームになってしまう。(経験値の浅い選手が多いとしても) こういうゲームをやっていたら上には行けない。勝利への執着心など、もっとチーム全体で持つべきかなと思いました」と厳しく指摘した。

 確かにチリは強さと巧さを兼ね備えた好チームだった、だが、来日から間もなく、決してコンディションが良かった訳ではない。勝てない相手とは感じなかっただけに、伊藤も消極的だった試合を残念がる。「アグレッシブに戦う部分が影山さんも一番言っている部分なので、そこはもっともっと泥臭く、静岡が相手でも戦っていきたいと思っています。(きょうは)迷いもあったので次に繋げていきたいと思っています」。日本は早生まれのJリーガー数人など主力候補数人がいないとは言え、今回招集されたメンバーも実力者揃い。国内での悔しい敗戦をバネに残り2試合は必ず勝つ。

(取材・文 吉田太郎) ▼関連リンク
●2017 SBSカップ国際ユースサッカー特集

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