[UAチャレンジカップ]「最後は3年生の力が大きい」2年ぶり選手権目指す明秀日立が“オール3年生”でGL3連勝
ゲキサカ / 2017年8月18日 19時34分
[8.18 アンダーアーマーチャレンジカップ 徳島商0-4明秀日立 いわきFCフィールド]
高校12チームが参加する「アンダーアーマーチャレンジカップ2017 SUMMER」が18日、大会2日目を迎え、グループリーグ最終節を行った。いわきFCフィールドで行われた「リーグ3」の最終節ではすでに2連勝で準決勝進出を決めていた明秀日立高(茨城)と徳島商高(徳島)が対戦。明秀日立が4-0で快勝し、3連勝で首位通過を果たした。
3年生のみで大会初日と2日目に臨んだ明秀日立はすでにグループリーグ突破を決めていたこともあり、この試合では「普段、出場時間の少ない選手中心でどれだけやれるか試してみたかった」(小野宗周コーチ)と、大きくメンバーを入れ替えた。
試合開始早々の前半1分、明秀日立はこぼれ球をMF宮本幸太郎(3年)が果敢にミドルシュート。これは枠を捉えられなかったが、積極的に前からプレッシングをかけ、前半9分に先制した。左サイドバックで先発したFW高橋優哉(3年)のロングフィードから宮本が左サイドのスペースに飛び出し、ゴール前にグラウンダーのクロス。これが相手のオウンゴールを誘い、ゴールネットを揺らした。
3年生のみで大会に臨む意図について小野コーチは「3年生は最後の大会が近い。最後は3年生の力が大きいし、3年生の必死さを後輩たちに見せてほしい」と、その狙いを明かす。後半からは前半の2トップを両センターバックに下げるなど、さまざまなポジションで選手をテスト。選手権予選のメンバー登録期限が9月中旬に迫る中、「アピールしてもらいたいし、食い込めるように力を出してほしい」と競争を促した。
こうした起用に選手たちも奮起。前半30分、徳島商はMF柴田涼太郎(2年)のスルーパスからFW山西勇貴(3年)がゴール前に飛び出すが、ゴールを空けて前に出たGK後藤拓巳(3年)が体を張ってしのぐと、後半4分のピンチもDF小野優太(3年)がスライディングタックルでカット。同5分には、その直前に投入されたばかりのFW市江祥也(3年)がファーストプレーで小野のFKに合わせ、ヘディングシュートを流し込んだ。
2-0とリードを広げた明秀日立は後半9分、左サイドから小野が低く鋭い弾道のFKを蹴り込み、再びオウンゴールを誘発。3-0と突き放し、後半24分にはFW荒井慧伊大(3年)が自ら獲得したPKを落ち着いて決め、4-0と勝負を決定づけた。3試合連続の完封勝利。「リーグ3」を無傷の3連勝で首位通過した。
15年度全国高校選手権に初出場した明秀日立だが、昨年度は茨城県予選決勝で鹿島学園にPK戦の末、敗れた。今年の総体県予選もベスト8敗退。2年ぶりの全国出場へ、小野コーチは「3年生は去年みたいな思いはしたくないと思っているはず。インターハイでは行動が伴っていなかった。この夏にそこを改善して、選手権に臨みたい」と、3年生の奮起がチームに一体感をもたらし、さらなるチーム力アップにつながることに期待していた。
(取材・文 西山紘平)
●アンダーアーマーチャレンジカップ2017 SUMMER
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