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[UAチャレンジカップ]“個性派軍団”延岡学園が決勝へ、「魔法が解けていなかった」と指揮官

ゲキサカ / 2017年8月18日 23時43分

 そこでの主役は、延岡学園の守護神GK阿萬薫秋(2年)だった。コイントスで先攻となった明秀日立のPKを1本目、2本目と連続して横っ飛びセーブ。味方のキッカーを精神的優位に立たせると、延岡学園のキックは次々に成功した。最後のキッカーは野洲高から今春に転校してきたFW若子内祐吾(2年)。フェイントがかった右足シュートでGKの逆を突く右隅に決め、延岡学園メンバーは喜びの渦に包まれた。

 株式会社ドームとパートナーシップ協定を結んでいる延岡学園高は3年前、サッカー部を強化部活動に指定。その後、大羽監督自身がスカウトしてきた“強化1期生”の3年生、強力な県外出身者ら主力の多くを占める2年生が、めきめきと力をつけてきた。チームスタイルは「テクニックにこだわる」という志向で、今大会でも細かいスペースにオフェンス陣を集める“密集攻撃”が猛威を振るっている。

 一方で、守備には大きな課題も。今夏の総体県予選では日章学園高に0-9の大敗しており、大羽監督は「いつもは10失点することも珍しくなく、失点慣れしているチーム」と自虐気味に話す。しかし、「学校にも勝てと言われたので、結果にこだわることも大事にしてきた」という今大会では、失点も最小限に抑えた見事な快進撃を見せている。

 “結果”の要因には、宮崎県からの道中で実施した静岡、茨城合宿の存在も挙がった。大学生との対戦では20点以上の点差が付くこともあったそうだが、「6日間も一緒にいたことで一体感ができた」という効用が見られた。また、「各家庭から7万円の遠征費を出してもらったこともあり、選手たちはそういったことも考えながら、一つ一つの試合に責任感が出てきている」と精神面での成長にもつながったようだ。

 不運なオウンゴールに動揺せず、その後も最終ラインで奮闘し続けた高橋は「合宿で流経大、静岡産業大と対戦していたおかげで、相手の強いフィジカルに対応できた」とプレー面でも手応え。主将のDF芝崎圭祐(3年)は「この結果には正直びっくり」と照れ笑いを浮かべつつも、「これまではみんなバラバラにサッカーをしていたところがあったけど、ようやく一つになってきた」と遠征で培った関係性を喜んだ。

 19日の決戦を前に、大羽監督は「魔法が解けたらきっとボコボコにされます。でも『何でこのチームが決勝に来たんだ』と言われない試合にしたい」、主将の芝崎は「相手もグループリーグのリベンジをする気持ちで来ると思うので、自分たちのサッカーをして優勝したい」と口にした。初優勝を狙う“個性派軍団”は、決勝にも「自然体」(大羽監督)で挑む構えだ。

(取材・文 竹内達也)
●アンダーアーマーチャレンジカップ2017 SUMMER

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