[プリンスリーグ四国]3位・香川西と2位・愛媛U-18の上位対決はともに好機作るも手痛い0-0ドローに
ゲキサカ / 2017年8月29日 19時53分
[8.26 高円宮杯プリンスリーグ四国第10節 四国学院大香川西高 0-0 愛媛U-18 Pikaraスタジアム]
高円宮杯U-18サッカーリーグ2017 プリンスリーグ四国第10節が、26日に各地で行われ、3位・四国学院大香川西高(香川)と2位・愛媛FC U-18(愛媛)が対戦。両者、積極的にゴールを狙ったが、歓喜は生まれず、勝ち点1を分け合う結果となった。
前半、主導権を握ったのは首位・徳島ユースを勝ち点3差で追いかける愛媛U-18。「後期は勝ち点1でも落としたら優勝が厳しいので、全部勝つつもりでいた」(青野大介監督)と意気込みは十分で、序盤から攻撃のギアを上げると、後方でのポゼッションで相手を揺さぶりつつ、バイタルでは数的優位を作る形で、相手を押し込んだ。
前半14分には中央をドリブルで仕掛けたMF岩井柊弥(2年)のパスから、フリーのFW山本怜司(3年)がシュートも枠の外。23分には、右サイドを上がったDF二宮和輝(3年)のパスからMF谷川虎太郎(3年)が決定打を放ったが、香川西のGK中村将英(3年)が好セーブを披露。「どんな形でも先制点が欲しかった」という青野監督の想いとは裏腹に、一点が奪えないまま、前半を終えた。
対する香川西も、この試合にかける思いは負けていない。優勝争いに生き残る重要な一戦という意味と共に、この日の会場は選手権予選の決勝で使用する予定のPikaraスタジアムとあり、「勝って、良いイメージで選手権予選に挑めればと思っていた」(大浦翔コーチ)。反撃を狙った後半からは2トップのプレスから、中盤のボール奪取が機能し、MF坂東宥吾(3年)やMF西村宙(3年)の飛び出しから好機を作った。
後半15分には、自陣からのロングボールが前線に入り、FW高木慎也(3年)がドリブルからシュートを狙ったが、ゴールを捉えることができず。31分にも2列目のパスから高木がGKとの1対1に持ち込んだが、愛媛GK平井龍兵(3年)の飛び出しに阻まれた。高木が「いつもより、速い振りでシュートを狙っていたのがうまく行かなかった。自分のたちのペースでサイド攻撃が出来たけど、決めるべき所で決めきれなかった僕のせいで勝てなかった」と肩を落としたように、チャンスを活かしきれずスコアレスで試合を終えた。
両チームにとって、手痛い引き分けとなったが、試合後の反応は対照的だった。青野監督が、「満足できない試合内容」と口にした愛媛U-18は、攻撃面での課題が露呈。DF三輪田竜生(3年)は、「プリンスでは順調に勝ててきたけど、クラブユース選手権(U-18)から点が獲れていない。もっと攻撃面を鍛えていかないといけない。失点すると崩れることも多いので、残り試合は改善して、プリンス優勝を狙いたい」と話した。
一方、香川西は、「狙いを持って、守備ができた」(大浦コーチ)、「最後の最後で失点を防げたのが大きい」(坂東)と声を揃えたように、インターハイ後から徹底する守備が一定の成果を見せたことが収穫と言える。白星を逃す格好となったが、「夏で良い準備ができた。新人戦、インターハイの頃よりチーム力は上がっていると思うし、チームの雰囲気も良い」(坂東)と調子は上向き。この日は、不発に終わったが、プロからも注目される高木など攻撃陣の能力は高く、攻守がかみ合えば、更なるチーム力のアップが期待できる。狙うのは、選手権での躍進。坂東が「インターハイでは1回戦で星稜高に1-2で敗れ、苦い経験をした。冬はできれば星稜と対戦して、圧勝したい」と意気込むように、プリンスで万全の準備を進めながら、リベンジを狙いに行く。
(取材・文 森田将義)
●2017 プリンスリーグ四国
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