天皇杯躍進の原動力となった“らしさ”欠く…筑波大は中京大に延長戦まで持ち込まれるも初戦突破!
ゲキサカ / 2017年9月5日 14時36分
後半、自陣ゴールライン際でMF大城佑斗(3年=中京大中京高)に入れ替わられて決定的な左足シュートを放たれると、MF西村仁志(4年=野洲高)らが奪いどころを定め、ボールを奪った勢いで一気に前進してくる相手の中京大の攻撃を受けてしまう。
藤島や大城の攻撃力、対人守備で強さを発揮していた右SB大村海太(4年=藤枝東高)ら個々も存在感を放つ中京大に対し、筑波大は後半10分にMF三笘薫(2年=川崎F U-18)、36分には戸嶋とFW中野誠也(4年=磐田U-18、磐田内定)のユニバ金メダルトリオをピッチへ送り出して、試合を締めに行く。
だが37分、中京大は西村が右足のスーパーミドルをゴール左上隅へ突き刺して同点。中京大応援席のボルテージも一気に高まった。追いつかれた筑波大は戸嶋や三笘のチャンスメークから中野のシュートがゴールを襲う。だが、逆にアディショナルタイムには中京大の大城にゴールを脅かされるシーンも。勢いのある相手を仕留められなかった筑波大は、延長戦へ持ち込まれることになった。
それでも日本一に輝いた昨年のインカレ、今年はJクラブ勢相手の激戦と修羅場を乗り越えてきた筑波大は動じない。迫力を増した攻撃で中京大ゴールへ迫ると、延長戦前半6分、右サイドから三笘がドリブルで仕掛けて左足シュート。このこぼれ球を戸嶋が押し込んで筑波大が勝ち越した。
この後、鈴木徳が接触プレーで足首を痛めて退場するアクシデント。それでも延長前半アディショナルタイム、ハーフウェーライン付近からドリブルによって一人で持ち上がった三笘がPAまでボールを運ぶと、最後はシュートのこぼれ球を再び戸嶋が押し込んで4-2とした。中京大も藤島が決定的ヘッドを放つなど反撃したものの、逃げ切った筑波大が勝利。準々決勝へ駒を進めた。
決勝まで「4試合やろうと言ってここへ来ている」(小井土監督)という筑波大。ライバルたちからターゲットにされる中での戦いが続くが、Jクラブに勝ち切ってきた原動力となっていた隙無く戦い抜く強さをこのトーナメント戦でも発揮し、決勝まで全4試合を勝ち抜く。
(取材・文 吉田太郎)●第41回総理大臣杯特集
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