[国体少年男子] 磨いてきた「大きな相手に勝つためのサッカー」。開催地・愛媛県が雨中の逆転勝ちで8強入り!
ゲキサカ / 2017年10月2日 20時13分
また、愛媛県はCB大谷一真(今治東中等教育学校、高1)やCB武井邑馬(愛媛U-18、1年)ら最終ラインが「ゴール前の粘り強さが成長している。ここまで頑張ることはないくらい」と近藤監督から讃えられるプレーでゴールを死守。そして後半終了3分前の32分、愛媛県イレブンが再び観衆を沸かせた。中盤で相手のパスをインターセプトしたMF三原秀真(愛媛U-18、1年)がスルーパス。完全に抜け出したFW塩崎彰(愛媛U-18、1年)がGKとの1対1から右足アウトにかけたシュートをゴールへ沈めて決勝点を挙げた。
身体の強さ、高さでは負けても、技術とコンビネーションで相手を上回るチームを目指してきた。鮮やかな決勝アシストを記録した三原は「(この日の)前半は蹴って走るだけだった。ドリブルやコンビネーションで剥がすプレーがないと点は取れないと思ったので、自分含めてみんながそういう意識を持ってやった結果が勝利に繋がった」と強調する。
力任せで突破しても、逆に「やり過ぎるな」という声がベンチから飛ぶのは愛媛県の特長と言えるだろう。塩崎は「コーチたちも言っているけれど、僕たち、身長・体重は(参加チームで)一番小さいくらい。大きな相手に勝つために今まで練習してきた。ライン間やコンビネーションなどを使って最後は個人技で抜いていくサッカーをしてきました」。この日の前半は冷静さを欠いたようなプレーが増えてしまっていたが、落ち着きを取り戻した後半は相手をよく見て、コンビネーションで巧みに入れ替わったり、逆を取って崩す自分たちらしいサッカーを展開して逆転勝ちを収めた。
三原は「一つひとつのプレーに対して歓声を送ってくれるのは自分たちの励みになりました」と改めて地元の観衆に感謝。まず1勝を挙げた愛媛県が「大きな相手に勝つための」サッカーを準々決勝でも貫いて、また観衆を沸かせる。
(取材・文 吉田太郎)●第72回国民体育大会「愛顔つなぐえひめ国体」特集
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