「反射的に頭で…」倉田が気迫のダイビングヘッドで代表初ゴール
ゲキサカ / 2017年10月7日 3時10分
[10.6 キリンチャレンジ杯 日本2-1ニュージーランド 豊田ス]
気持ちで頭から突っ込んだ。「出たら絶対にやってやろうと思って前半から見ていた」。1-1で迎えた後半42分、日本代表に勝利をもたらす決勝点を決めたのは、その5分前に投入されたばかりのMF倉田秋(G大阪)だった。
FW乾貴士が左サイドをドリブルで仕掛け、ゴール前にクロス。ファーサイドのDF酒井宏樹が頭で折り返したところに倉田が体を投げ出して飛び込んだ。「左サイドで(乾)貴士が持ったらほとんど崩してクロスを上げていた。突っ込めば何か起こるかなと信じてやった結果」。国際Aマッチ出場5試合目の初ゴールに「貴士が上げてくれて、(酒井)宏樹がいいボールを落としてくれて、みんなのおかげで取れたゴール」とチームメイトに感謝した。
「反射的に頭でいった」。そうゴールシーンを振り返る背番号7は代表初ゴールに「やっぱり特別。気持ちよかったです」と笑みをこぼした。それでもすぐに表情を引き締め、「ここからが俺のスタート。もっともっとやらないといけないことがあるし、スタメンを勝ち取っていくのが目標。もっともっとアピールしたい」と貪欲に言った。
8分間という短い時間で結果を残したが、「今までのサッカー人生で自分のプレーに満足したことは一度もない。今日ももっとできたと思うし、安心というより、もっとやりたい気持ちがある」とキッパリ。ハリルホジッチ監督からは「動きを止めたらクラタじゃない」と常に言われているそうで、この日も「攻撃に行って止まるな。出して動いて、出して動いて、ゴール前に入っていけ」と指示を受けた。
来年6月開幕のロシアW杯まで約8か月。「今までは手の届かない、すげえところだなと思っていた」というW杯が今は明確な目標になっている。「代表に呼ばれるようになって、自分でも行ける可能性がある。それが分かる、分からないでは心構えも違う。世界でやりたい気持ちは強くなっている」。28歳のニューフェイスは世界への道のりを一歩一歩進んでいく。
(取材・文 西山紘平)
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