自己判断で左に移って同点弾の起点に…原口「意思統一がなかった」
ゲキサカ / 2017年10月11日 5時5分
[10.10 キリンチャレンジ杯 日本3-3ハイチ 日産ス]
その表情はどこか憮然としていた。2-1とリードして折り返した後半開始から途中出場した日本代表FW原口元気(ヘルタ・ベルリン)だが、「守備がハマらなくて、自分たちの良さがまったく出なかった」と、チームとしてリズムをつかめない展開の中、なかなか自身の持ち味も発揮し切れなかった。
合宿に合流した3日の練習で左太腿裏に張りを訴え、6日のニュージーランド戦(2-1)を欠場。ハイチ戦2日前の8日から全体練習に復帰したばかりだったが、「浅野がちょっと膝に問題を抱えていた」(ハリルホジッチ監督)ため、後半開始からFW浅野拓磨に代わって3トップの右FWに入った。
しかし、前半途中から続く悪い流れに取り込まれた。「前半、点を取るまでは相手も寝ていたというか、ポンポンと2点入って、そのあとは取りどころが決まらなくて、後半、俺らもフワッと入ってしまった」。後半8分に素早いリスタートから同点に追いつかれると、同33分にはミドルシュートで逆転を許した。
日本が反撃に出たのは後半35分、FW乾貴士に代わってFW武藤嘉紀が入り、原口が右から左にポジションを移してからだった。「自分で(左に)行きたいなと思って」というピッチ内の判断で武藤とポジションを入れ替えた原口。後半37分にはカウンターから独力突破を図り、フィニッシュまで持ち込むと、後半アディショナルタイム2分、原口のスルーパスからDF車屋紳太郎が左サイドをオーバーラップし、同点ゴールにつながった。
土壇場で引き分けに持ち込んだとはいえ、その試合内容にはまったく満足できなかった。「意思の統一がされていなかった。俺らは前から行きたいけど、後ろはあんまり付いてきてなくて」。前線からの守備がハマらず、攻撃も空転。「バラバラ感というか、チームとしてどう攻めて、どう守るか。それが徹底できなかった」と厳しい表情を崩さなかった。
(取材・文 西山紘平)
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