流経、市船止めるのは自分たち。5年ぶりVへ、八千代がPK戦で“ダービー”制す!:千葉
ゲキサカ / 2017年10月15日 8時2分
八千代は飲み込みかけていた時間帯で勝ち越し点を奪うことができず、苦しい戦いとなった。雨で濡れたピッチということもあって、後半半ば以降は小堀とFW奥貫颯(3年)のパワフルな2トップにボールを当て、相手の守りを“破壊していく”攻撃へシフト。ただし、押し込んではいたものの、2列目の選手たちとのタイミングがなかなか合わず、決定打を放つことができなかった。
ボールが落ち着かない展開となった延長戦は互いにセットプレーからゴール前にボールを配球していたものの、得点に結びつけることはできず。1-1のまま決着はPK戦へ委ねられた。PK戦では先攻・八千代松陰3人目のキックが右ポストを直撃。一方の八千代は奥貫から5人目の正田まで5人全員が決めて5-4で勝利した。
八千代は昨年の準決勝で市立船橋に0-1で敗戦。当時出場していた正田はスコアこそ1点差だったが、内容は完敗だったと振り返る。この1年、「しっかり相手のプレッシャーが来ても正確に繋ぐというところとあとは1対1で負けないというところ」(正田)を意識して取り組んできたという。持ち味の繋ぐ部分を磨くと同時に、豊島監督が「繋ぐだけの一辺倒になるのではなく、破壊力を増していきたい」と語るように、スピードやパワーを活かした攻撃にもチャレンジ。精度の高いプレースキッカーも擁してバリエーションのある攻撃ができるようになってきている。
今年はトーナメント戦で結果が出ていないが、中盤やFWの選手を最終ラインにコンバートしながらチームを作り上げて来た。下級生の台頭もある。正田は苦戦したこの日の試合について「自分たちの実力不足と課題」と反省。それでも、苦しい試合を勝ち切ったことは次に繋がる。「先輩たちも悔しい思いをしている。自分たちは先輩たちを越えるという意味でも、市船にリベンジして千葉県を獲りに行きたいと思っています」(正田)。我慢の時期を経て成長してきた伝統校が冬に舞う。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2017
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