「東京五輪への推薦状」第48回:長崎総附の注目FWは一人にあらず。逸材シューター「九州の得点王」荒木駿太
ゲキサカ / 2017年10月28日 7時0分
2020年東京五輪まであと3年。東京五輪男子サッカー競技への出場資格を持つ1997年生まれ以降の「東京五輪世代」において、代表未招集の注目選手たちをピックアップ
プリンスリーグ九州の得点王争いにおいて、2位に4点差を付けた計14得点(15節終了時点)で独走している選手をご存知だろうか。昨年の得点王で清水加入も内定している神村学園高MF高橋大悟だろうか。それともU-18日本代表の長崎総合科学大附高FW安藤瑞季だろうか。いや、実際はどちらでもない。答えは、長崎総合科学大附高のFW荒木駿太である。
昨年度から期待値はあった。繊細なタッチに加えて推進力を兼ね備え、何よりゴールの匂いを嗅げる選手として存在感は抜きん出ていた。夏に小嶺忠敏監督を直撃して「交代で出てきたあの子、ちょっと面白くないですか?」と聞いてみたところ、よくぞ聞いてくれたとばかりに彼の特徴を紹介してくれたのは何とも印象的だった。伝説級の名伯楽は、荒木の非凡な得点感覚とシューティングスキルを高く評価しつつ、その開花を待っていた。
ただ、1試合を通じてのコンスタントなプレーという意味では弱みもあり、そのシーズンで荒木はスーパーサブ的な起用が中心となる。だが、それにもかかわらず、プリンスリーグ九州でPKなしの15得点をマークしてランク3位。シュート41本で15得点(決定率約36.6%)というのも地味ながら特筆すべき数字で、非凡なアタッカーであることは明らかだった。もっとも、当人はこの戦績にまったく満足していなかったようである。
「去年は最後に高橋選手に(得点王争いで)競り負けたのが悔しくて、だから今年は獲りたいという気持ちはあります」(荒木)
今年は中心選手としての自覚もある。「去年は付いていくだけだったけど、今年は違うので」という意気込みはプレーにも反映されており、「もっと点を取れる選手になりたい」とクロスボールに飛び込んでいくプレーも磨きをかけてきた。もちろん得意のドリブルからのシュートやクロスも健在で、アシストランキングでも九州の3位(首位と1差)につける活躍ぶりだ。もちろん、頼れるチームメイトからの刺激もある。
「やっぱり、自分たちのチームに日本代表がいるという刺激は凄いです。瑞季は中学のときから知っているんですけど、高校になってからあんなに凄くなって『もっと頑張らなきゃ』と思わせてくれるし、瑞季からも『もっとやれよ』と言われるので本当に励みになります」(荒木)
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