オール1、2年生先発の京都U-18が激闘。プレミアで2敗の清水ユースに雪辱勝利でベスト8進出!
ゲキサカ / 2017年11月2日 22時2分
[10.28 Jユースカップ3回戦 清水ユース0-1京都U-18 裾野]
2017ユースカップ 第25回Jリーグユース選手権大会は28日、3回戦1日目を時之栖スポーツセンター(裾野グラウンド)で行い、京都サンガF.C.U-18が清水エスパルスユースを1-0で破った。11月3日のベストアメニティスタジアムで行われる準々決勝ではFC東京U-18と対戦する。
どちらも好状態とは言いがたいシチュエーションで迎える試合だった。清水ユースはトップ昇格内定のDF伊藤研太、MF滝裕太に加え、U-17W杯日本代表のDF監物拓歩、GK梅田透吾も体調不良で欠場するやや苦しい陣容。対する京都も10番FW財前淳を負傷で、主将のGK若原智哉をU-18日本代表招集で欠いて攻守の二枚看板が不在で、図らずもオール1、2年生でのスターティングラインナップとなった。
立ち上がりから試合のペースを握ったのは清水ユース。「ボールを持っていても、持たされているようだった」と京都U-18のMF福岡慎平が振り返ったように、京都が有効な崩しを繰り出せないのに対し、清水は7分に昇格内定のFW平墳迅の落としからMF新関成弥が決定的なシュートを放つなどチャンスを作る。だが、若原に代わってゴールを守る京都U-18GK井ノ尾匠の好守もあってゴールを割り切れないまま、試合は前半終盤を迎えた。
そして44分だった。CKが逆サイドに流れたところをDF江川慶城が懸命に追い掛けてボールを生かすと、いったん清水ボールになったところへ江川とDF遠藤直弥、そしてFW服部航平が猛プレス。このこぼれを拾った遠藤が一気に右サイドを駆け破って中央へ折り返すと、後はMF上月壮一郎が「何とかかすった」というアシストから、CKを蹴った流れからゴール前にいた福岡がねじ込み、待望の先制点を奪い取った。「一人が頑張り、二人が頑張り、そして三人目が頑張ってくれたところから生まれたゴール」と岸本浩右監督も目を細めた魂のこもった形だった。
ハーフタイムを挟んで攻勢に転じたい清水だったが、エースの平墳が負傷退場を余儀なくされるなど運もない。逆に京都はキャプテンマークを託された「監督みたいな選手」(岸本監督)である江川を中心とした気持ちのこもった守備で粘り強く対抗。「清水にはリーグ戦で0-4と0-2で2敗していて、1点も取れていなかった。負けるわけにはいかなかった」という上月の言葉どおりに敢闘。1-0のまま逃げ切り、8強進出を決めた。
敗れた清水・平岡宏章監督は「本当に完敗だった」と京都の奮戦に脱帽しつつ、「公式戦初先発という中でよくやってくれた選手もいる。(リーグ戦では首位と)こんなチャンスはなかなかないというところにきているので、この敗戦を無駄にしないようにしたい」と、残された最後のタイトルである高円宮杯プレミアリーグEASTに気持ちを切り替えた。
一方、京都の岸本監督は「今日は選手たちを褒めてやってください」と言いつつ、「まずは自分たちの力すべてを出し切ることが大事で、そのための準備をしていきたい」と、今季3敗をしている青赤軍団の待つ準々決勝へ向け、静かに闘志を燃やしていた。
(取材・文 川端暁彦)▼関連リンク
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