[MOM2275]浜松開誠館DF山田梨功(2年)_課題見せた一方で潜在能力の高さも発揮。進化続ける期待のCB
ゲキサカ / 2017年11月3日 23時58分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.3 選手権静岡県予選決勝T1回戦 加藤学園高 0-2 浜松開誠館高 草薙球技場]
2-0で勝利して県8強入りを決めた浜松開誠館高だが、1試合を通して安定したパフォーマンスを続けた選手は少なかった。それぞれが良さも、課題も出た80分間。その課題が出た一人だったが、ポテンシャルの高さも発揮し続けた選手が2年生CB山田梨功だった。
青嶋文明監督は「蹴れるし、戦える選手。きょうは焦ることなく、冷静にやっていた。勢いでなく、落ち着いてやることができればもっと良くなる」と期待を寄せる存在。この日のプレーも指揮官の印象に残ったようだった。
山田は「(相手は)縦にしかこないと分かっていたので、SBの選手とチャレンジ&カバーを繰り返して、一人抜かれても人数を掛けて奪うことは意識していました」と振り返る。また「自分でもイケていたと思う」という181cmの高さと跳躍のタイミングの良さを活かしたヘッドも、相手との差を作り出す武器に。守備の中心としての役割を果たし、被シュート3本、無失点(今大会3試合無失点)で勝利した。
ただし、山田は前半26分には加藤学園高FW二村岬輝(3年)とのスピード勝負で先行を許し、決定的なシュートを放たれた。前に出られても、諦めずに身体をぶつけてシュートコースを限定。それがGK青嶋佑弥(3年)のビッグセーブにも繋がったものの、本人は「一瞬判断を誤ったところでああなってしまった。もう次からはミスも許されないと思うので集中力を切らさずにやっていきたい」と気を引き締めていた。
カバーリングの部分については反省点が多いと感じたようだ。1年時からSBとして先発起用され、今年はボランチなどを経験しながら成長してきているが、まだまだレベルアップが必要。来年ではなく、今年から守備の中心になると自覚して取り組んでいるというCBは、よりできることを増やしてチームを救うことのできる存在になる。
その中で夏頃に比べて周りが見えるようになり、少しずつ自分自身に自信がついてきていることも確か。「(動画を見て)レアルのセルヒオ・ラモスやヴァランとか身長高い選手がどう腰を落として対応しているのかとか、どこでボールを奪うのかというタイミングとかは参考にさせてもらっている」と研究しながら、貪欲に成長を目指しているDFが「優勝しか狙っていない」という選手権予選で今後も無失点勝利を続ける。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2017
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