[MOM2277]水橋MF金木亮(3年)_2ゴールで決勝進出に導いた10番。今夏から務めるボランチで守備でも貢献
ゲキサカ / 2017年11月4日 10時14分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.3 選手権富山県予選準決勝 富山商高 0-3 水橋高 高岡スポーツコア]
試合の行方を大きく左右する2ゴールに加えて、献身的な守りでピンチをストップ。上田裕次監督が「今日のMVP。攻撃だけでなく、守備の意識も高く、自分の背後や、最後のところでスッと奪ってくれた。本当に効いていた」と絶賛したのが、水橋高の10番MF金木亮(3年)だ。
「キープとかボールの持ち方には自信がある。失わないことが自分の特徴だと思う」と自己分析するように、持ち味は高い技術力を活かしたキープ力だ。しかし、この日の前半は、もう一つの特徴である配給で3列目から左右にパスを散らし、サイド攻撃の起点としてチームに貢献した。だが、「ゴール前での揺さぶりが少なく、単調にサイドを突破してクロスばかりになっていた」ことがブレーキとなり、前半は無得点。同時に前方への飛び出しが少なく、セカンドボールの回収が捗らなかった。
しかし、スタッフから「ゴール前で揺さぶりでの起点になれ」と命を受けた後半からは、後方でのビルドアップに加え、前方に飛び出し、ゴールに絡む動きが増えていった。往来の攻撃的なキャラクターが見え始めると、攻撃も活性化し、後半12分にはFW新庄力也(3年)がPA内で倒され、PKを獲得。すると、金木はキッカーに名乗りを挙げた。
PKに自信があるかと言えば、決してそうではない。昨夏のインターハイ決勝で5番手のキッカーを務めたが、キックを失敗し、全国行きを逃がしている。一時は、「悔しくて、もうPKなんて蹴りたくないと思った」というが、「挫けた姿を見せたくなかったし、逃げていたら格好悪いし、成長はできない」とPKを何度も練習。そこからは味方が奪ったPKでも、「俺が蹴る」と立候補した。キックの行方は、狙い通りのど真ん中。思っていたよりも勢いが弱く、「ヤバい」と思ったが、結果的にはゴールネットを揺らし、チームに先制点をもたらした。
後半25分には、相手エリア中央でボールを持つと、右サイドでボールを要求する味方の動きを利用。右にボールを出すふりをし、相手を欺いたタイミングで思い切りよくミドルシュートを放ち、試合の行方を決める3点目を奪った。守備でも、献身的に最終ラインまで戻り、ピンチをブロック。この日、金木が見せた貢献度は特大だった。
元々は技巧派のFWで、ボランチを務めるのは今夏から。「ゲームの流れを読みながらできる選手になって欲しい」という指揮官の狙いから、新たなポジションへと持ち場を移したが、「最初はグダグダで何をすれば良いか分からなかった」。しかし、守備のポジショニングや配球の仕方を学んでいくうちにボランチに適応。同時に、「プレーの幅が広がったし、凄い下手くそだったボール奪取の仕方が分かっていくうちに楽しいなと思えるようになった」。
決勝で対戦する富山一高はインターハイ予選の決勝で、0-4と完敗した相手だが、「インターハイよりも攻撃力は上がったと思う。決勝でも富一の攻撃力に屈せずに、自分たちも前に出て、勝ちに行きたい」と成長に手応えを感じている。
「(坪井)清志郎が(徳島)ヴォルティスに決まったし、富一も全国で結果を出して注目されている。そこを倒したら、全国に出た時に絶対に注目されると思うので、僕らは全員“全国に出て注目されるぞ”というモチベーションを持っている。富一だけじゃなくて、俺らもいるんだぞというのを見せたい」という気持ちをプレーで体現し、全国の舞台を手繰り寄せる。
(取材・文 森田将義)●【特設】高校選手権2017
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