[MOM2290]昌平MF渋屋航平(2年)_「天然芝では調子が良い」と駒場のピッチで2ゴール
ゲキサカ / 2017年11月9日 15時29分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.4 選手権埼玉県予選準々決勝 昌平高 3-0 埼玉栄高 浦和駒場スタジアム]
得意の“天然芝”ピッチで、期待の長身MFが結果を出した。昌平高MF渋屋航平(2年)は4日に行われた準々決勝の埼玉栄高戦で、先制点を含む2得点を挙げて4強入りに貢献。いずれのゴールも、これまで積み重ねてきた「タイミングよく動く」という意識の賜物だった。
「最後は蹴るだけだったので、森田くんのパスがありがたかった」(渋屋)。そう振り返った1点目は前半7分、右サイドを突破したFW佐相壱明(3年)のクロスをFW森田翔(2年)が受け、ファーサイド流してきたボールをダイレクトで決めた形。この日は、本職のトップ下とは異なる左サイドハーフでの先発だったが、落ち着いて相手スペースに潜り込む動きが生きたゴールだった。
さらに、後半21分にはチームの3点目を奪う。PA内右でボールを受けたMF古川勇輝(2年)の強めのクロスに対し、相手DFより早くボールへアプローチ。「浮いていたボールなので難しいと思った」と不安も頭をよぎったが、「あのコースに蹴るのは練習していた」と見事にGKの逆を突き、ファーサイドに流し込んだ。
いずれの場面もフリーでシュートチャンスを迎えたが、それは相手DFとの駆け引きがあってこそ。「自分は足がめっちゃ遅いので、タイミング良く動けと言われてきた。ボールが来る前に逆の動きを入れたり、相手選手が視線を外した瞬間にタイミング良く動き出したり、スペースを空ける動きを心がけている」(渋屋)。まさに、そんな“意識”が結実した2得点だった。
また、近年は人工芝の練習場が増えた影響で、天然芝のピッチを苦手とする選手が多い中、「天然芝ではけっこう調子が良いんです」とポジティブなイメージを持っている様子。持ち前の馬力が生きるのか、適応力が高いのかは「足への負担は来るので、よく分からない」とのことだったが、「点を取れるかなという感じはあった」と自信を口にしていた。
ここからの県予選、さらには全国大会も天然芝のピッチで開催されるため、「ずっとゴールを狙っていきます」と気合いは十分。藤島崇之監督が「180cmの上背があって、技術を持っている選手はそう多くない」と大切に育てる2年生アタッカーが、ブレイクを迎える日もそう遠くはなさそうだ。
(取材・文 竹内達也)●【特設】高校選手権2017
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