[MOM2310]関東一DF小野凌弥(3年)_一度は落胆も“間に合った”主将が全力守備、起点潰して勢い消す
ゲキサカ / 2017年11月13日 17時57分
[11.11 選手権東京都Aブロック予選決勝 関東一高 1-0 成立学園高 駒沢]
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
一度はあきらめかけた分、気持ちは一層奮い立った。関東一高の主将DF小野凌弥(3年)は4日に行われた準決勝東京朝鮮高戦(4-3延長)で左肩を負傷。転倒した際に強打し、筋肉や神経を痛めてしまった。肩が上がらず、反転ができない。走りにも支障が出るため通常通りのプレーは困難だった。
準決勝の2日後、小野貴裕監督から「今の状態だったらメンバーから外す」と告げられると、落胆の色は隠せなかった。「決勝に出られないかもしれないと思うと気持ちは下がってしまった」。予選決勝でプレーできない可能性は高かったが、その後の処置で奇跡的に回復。小野監督は「僕がやります」と志願した主将の目を見て「任せて大丈夫だなと思った」と起用を決断。アクシデントを越え、決勝の舞台に間に合った。
「出られないかもしれないと、本当に悔しい気持ちがあった。試合に出させてもらえるなら自分が結果を残して、最後、ゴールの前は自分が体を張って守らないといけないと思っていた」。その言葉通り、小野は気迫あふれるプレーで最終ラインを統率し、体を投げ出した粘り強い守備で無失点に貢献。監督は「ちゃんと抑えてくれた。今日は凌弥の日なんじゃないかな」とパフォーマンスを称えた。
成立学園は50m走5秒9の快足FW窪田稜(2年)が攻撃の要。「窪田の裏を突いてくると意識していて、裏さえ止めておけば失点はしないと思っていた」。マッチアップした窪田に食らいついて危険を潰し、エースをシュート0本に抑えたことで相手の勢いも消した。「窪田を抑えられたのが大きかったかなと自分でも思います」。全力を出し切った小野は「みんなを全国に連れて行けたのはキャプテンとして嬉しい」と安堵の笑顔を見せた。
今季はキャプテンとしてピッチ内外でチームを牽引する。「キャプテンをやる中で成長をして欲しいという思惑だった」と監督が“指名”。「もともとはキャプテン気質じゃない。周りを引っ張る子じゃなかった」と指揮官が振り返れば、チームメイトのMF重田快(3年)も「変わりようがすごかった。チームを引っ張るようになったし、苦しいときにいてくれる」と変化を指摘。自らも「自分でも去年とは別人みたいだと思います」とこの一年での人間的な成長を実感している。
インターハイはベスト8。準々決勝で前回優勝校の市立船橋高に惜敗したが、全国で戦える手応えはつかみ、「全国でも通用すると思っている。ベスト4以上を目指したい」と目標を掲げた。2年連続の選手権出場。2回戦敗退となった昨年も、2年生だった小野は同大会のピッチに立った。「どこかを改善すれば自分たちも優勝できる。自分が中心になってチームを改善して、残り一か月を大切にしていきたい」。頼もしさに満ちた関東一のキャプテンは力強くそう言い切った。
(取材・文 佐藤亜希子)▼関連リンク
●【特設】高校選手権2017
★日テレジータスで「高校選手権」地区大会決勝を全試合放送!11/20(月)14時~運命の「抽選会」を生中継!
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
始まりは“連敗”から。昌平の「ほんと頼もしい」「めっちゃいい」リーダーMF大谷湊斗が兄超えも果たし、日本一のキャプテンに
ゲキサカ / 2024年8月4日 7時49分
-
綾羽は春夏通じて初の甲子園ならず 主将の楠橋は涙「歴史を変えてやるぞっていう気持ちだった」
スポニチアネックス / 2024年7月28日 6時33分
-
昌平相手に全員攻撃、全員守備で好勝負。尽誠学園はこの経験を活かし、選手権で全国舞台に戻ってくる
ゲキサカ / 2024年7月27日 21時31分
-
横浜にサヨナラ負けも…武相ナインが見つけた「一生の宝物」 古豪復活へ道を開いた仲宗根主将の1年間
THE ANSWER / 2024年7月24日 6時33分
-
「嫌われようとも」 築き上げたコミュ力の“源泉”…長友が認めた21歳が主将貫けた訳【コラム】
FOOTBALL ZONE / 2024年7月17日 20時20分
ランキング
-
1レスリング東京金・須崎優衣 まさかの1回戦負け…残り9秒“パリの悪夢”連覇ならず涙、涙「申し訳ない」
スポニチアネックス / 2024年8月6日 18時38分
-
2石川佳純さん、須崎優衣の涙での「申し訳ない」謝罪に「申し訳ないとは思わずに頑張ってほしいな」…パリ五輪
スポーツ報知 / 2024年8月6日 20時0分
-
3韓国金メダリスト「爆弾発言」に地元メディア騒然 公式会見で、痛烈協会批判【女子バドミントン】
J-CASTニュース / 2024年8月6日 14時28分
-
4批判相次ぐセーヌ川でまた練習中止「腸球菌レベルが最大値を…」 世界水連が声明「決断を下した」
THE ANSWER / 2024年8月6日 19時54分
-
5男子バレー勝利目前の小野寺太志サーブミス批判に異論多数「チャレンジした結果」「戯言気にせず胸張って帰国して」
THE ANSWER / 2024年8月6日 7時36分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)