優勝にも笑顔は控えめ…“初失点”に猛反省の松山工GK伊藤「伸びしろがあると思って…」
ゲキサカ / 2017年11月14日 6時30分
[11.11 選手権愛媛県予選決勝 今治東中等教育学校1-2松山工高 西条市]
自身初めての選手権出場が決まった陰で、その心中は複雑だった。松山工高GK伊藤元太(2年)は「無失点で優勝することが目標」と県予選に臨んでいたが、最後の一戦で自身のミスから初失点。「優勝できたことはうれしいけど、もったいないプレーだった」と肩を落とした。
松山工は準決勝までの3試合を5得点0失点で勝ち抜き、目標をキープしたまま今治東中等教育学校との決勝に進出。ところが、序盤から思いどおりの試合運びができず、スコアレスで迎えた前半12分、思わぬ形から先制点を許してしまう。
左サイドのタッチライン際で与えた直接FK。MF田坂潤(高3)のキックはクロスではなく、シュート性のボールとなってゴールへ向かった。ところが伊藤の目線は「角度がなかったので、シュートはないと考えてしまった」とゴール前の混戦に。軌道を見た伊藤は慌てて重心を移動し、必死で足を伸ばしたものの、時すでに遅し。ボールに触れることができないまま、ゴールを破られてしまった。
このプレーの反省点は2つあるという。まずは「シュートはないだろう」という予断によるポジショニング。「前にポジションを取ったことで、意表を突かれてしまった」と悔いの残る判断となった。もう1つは「足で行ってしまった」こと。難しいバウンドでニアサイドを突かれる形となり、「手で行くか、足で行くか迷った」ことが明暗を分けてしまった。
地元の帝人SSに所属していた中学時代の後半からゴールマウスを守り始めた伊藤は、GKキャリアが約3年と比較的浅く、1年時から起用を続けてきた坂本哲也監督は「まだ修正すべき点がいっぱいある」と指摘する。それでも、190cm近い身長と「バレーボール一家なので、小さい頃からジャンプをしていた」ことで培われた身体能力は、多くのGKがどんなに欲しても得られない素質。すなわち、そこにどれだけ経験を乗せていけるかが重要となってくる。
逆転で2年ぶり6回目の優勝を決めた試合後、伊藤は「正直、気持ち的にマイナスになってしまっている」と自身のミスに落ち込んでいた。それでも全国大会に名誉挽回のチャンスを得られたことで、「ああいう失点はいかんのですけど、ここで経験したことを何とか良い意味で捉えたい」と、悔しい経験を糧とすべく切り替えて前を向いた。
「自分には伸びしろがあると思って、もっともっとトレーニングを続け、安定して信頼されるGKになりたい」。そんな目標を持つ伊藤の目下の課題は「ウエイトがない」こと。189cmの身長に対して体重69kgはか細さが否めず、「もっとガッチリとして、もっとGKらしくなりたい」と話す。素材感抜群の2年生GKは自らの素質にさらなるレベルアップを課し、ベスト8を目指す全国大会に臨む構えだ。
(取材・文 竹内達也)▼関連リンク
●【特設】高校選手権2017
★日テレジータスで「高校選手権」地区大会決勝を全試合放送!11/20(月)14時~運命の「抽選会」を生中継!
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「レベルの差がありすぎた」「日本が世界で勝つのは厳しい」強豪スペインに3失点で完敗…城彰二が大岩ジャパンに感じた“力不足”《パリ五輪》
文春オンライン / 2024年8月4日 11時0分
-
3失点のGK小久保「すごい悔しい」次の目標はA代表「ピリオドを打って、次のステージに向かいたい」…パリ五輪
スポーツ報知 / 2024年8月3日 22時25分
-
苦しむ青森山田、8強で散った夏 生命線の堅守に綻び、高校選手権V2へ試される名門の真価
THE ANSWER / 2024年8月2日 15時11分
-
[NBL in堺ユースフェス]関東王者・大成に快勝。文武両道、下級生も台頭の三田学園が夏の兵庫2位から選手権初出場へ
ゲキサカ / 2024年7月25日 13時26分
-
「チームを勝たせるGKになるか、なれないかの差」。柏U-18GK栗栖汰志主将は1本を止めるGK、紙一重でも勝ち切るチームへ
ゲキサカ / 2024年7月8日 17時57分
ランキング
-
1韓国金メダリスト「爆弾発言」に地元メディア騒然 公式会見で、痛烈協会批判【女子バドミントン】
J-CASTニュース / 2024年8月6日 14時28分
-
2レスリング東京金・須崎優衣 まさかの1回戦負け…残り9秒“パリの悪夢”連覇ならず涙、涙「申し訳ない」
スポニチアネックス / 2024年8月6日 18時38分
-
3体操中国エースを大会バスが“誤送”の大失態 誤って練習場へ→競技直前に到着「あまりに酷い」母国で紛糾
THE ANSWER / 2024年8月6日 12時30分
-
4男子バレー勝利目前の小野寺太志サーブミス批判に異論多数「チャレンジした結果」「戯言気にせず胸張って帰国して」
THE ANSWER / 2024年8月6日 7時36分
-
5田中希実 救済で1500m準決勝へ 予選後は大粒の涙「ここでは絶対、終わらない」救済知ってまた涙
スポニチアネックス / 2024年8月6日 17時26分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)