狙いとした形が結実!逆転勝ちの京都U-18が16年ぶりのJユースカップ決勝進出!
ゲキサカ / 2017年11月14日 19時51分
[11.12 Jユースカップ準決勝 京都U-18 2-1 広島ユース 金鳥スタ]
Jユースカップ 第25回Jリーグユース選手権大会準決勝2試合が12日、キンチョウスタジアムにて行われた。第1試合では京都サンガF.C.U-18がサンフレッチェ広島ユースに2-1で逆転勝利。勝った京都は19日に長野Uスタジアムで行われる決勝戦で、同じ関西勢のガンバ大阪ユースと対戦する。
序盤から主導権を握ったのは広島だった。DF鈴直樹(2年)、山崎大地(2年)らボールを運ぶ・蹴るスキルのある守備陣が起点となって京都のプレッシングをかいくぐって京都ゴールに迫る。単にボールを持つだけでなく失ったボールへの反応も機敏で、11分にはFW明比友宏(3年)が高い位置での猛烈なプレスからボールを奪ってFW満田誠(3年)へ素早くパス。受けた満田がスペースへ流すと、奪った瞬間から3人目の動きで飛び出していたMF松本大弥(2年)が右足でフィニッシュ。理想的なショートカウンターの形から広島が先制点を奪い取った。
ただ、「そのあとからリズムが出なくなった」「判断が悪くなった」と沢田謙太郎監督は振り返る。京都側が徐々に広島の戦い方に対して適応したという面もあり、ボール支配率では広島が上回る流れながら、なかなか得点には至らない。一方、京都側のエンジンもかかり切ることはなく、広島1点リードのまま後半を迎えることとなった。
ハーフタイムで京都側はあらためて戦術的な狙いだった攻撃と守備で二つのシステムを使う広島に対して、「(システムが)変化するところを見逃すな」(岸本浩右監督)と徹底し、同時に「プレスに行くときと行かないときの判断、(行くときは)球際を激しくいこうという話をした」(FW服部航平、2年)。そうした発想の原点にあるのは、今季の京都が持っている特長であるプレッシングの強さとそこからの素早い攻めという“らしさ”を表現しようということである。
そして徐々に巻き返していった後半、まさに狙いとした形が結実する。後半19分、相手がサイドに付けてきたボールをDF尾崎優樹(2年)が高い位置で奪い取る形から始まった速攻だった。MF津野絢世(2年)が素早く右サイドへ展開し、これをMF山田楓喜(1年)が折り返し、ニアで服部がスルーしたその先に走り込んできたのは、U-17W杯日本代表のMF福岡慎平(2年)。沈着冷静に左足で狙ったシュートが見事にゴールネットを揺らし、試合は振り出しに戻る。
さらに24分、今度は相手CKからのセカンドボールを拾ってのロングカウンターだった。DF江川慶城(2年)の縦パスを受けたMF杉田迅(2年)が中央をドリブルで進みながら相手DFを引き付けてラストパス。これを服部が流し込んで、京都が逆転に成功した。この後は広島も魂を込めた反撃を見せたが、満田のヘディングがGK若原智哉(3年)に阻まれ、終盤のFKからゴールネットを揺らしたシーンはハンドリングの反則があったとしてノーゴールに。結局、スコアは2-1のまま動かず、「粘り強く守って」(岸本監督)逃げ切った京都が、2001年の第9回大会優勝時以来となる16年ぶりのファイナル進出を決めた。
(取材・文 川端暁彦)2017Jユースカップ特集
※決勝戦は11月19日、長野Uスタジアムで開催!
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