「だれもが失望した」敗戦から2週間…絶望の淵から這い上がった川崎Fが逆転Vに望み
ゲキサカ / 2017年11月18日 18時58分
[11.18 J1第32節 川崎F1-0G大阪 等々力]
仕切り直しの一戦でプレッシャーを跳ねのけた。悲願のタイトルにまたしてもあと一歩のところで届かなかった4日のルヴァン杯決勝・C大阪戦(0-2)から2週間。川崎フロンターレにとって、唯一、タイトルの可能性を残すJ1リーグ戦も崖っ縁の状況に追い込まれていた。
すでに第32節を終えている首位・鹿島との勝ち点差は暫定で「7」。この日、負ければその時点で鹿島の連覇が決まる状況でG大阪をホームに迎えた。試合は立ち上がりから主導権を握り、何度となくチャンスをつくりながらGK東口順昭が再三のビッグセーブを見せ、1点が遠い。「あれだけ止められると、難しいなとも思ったけど……」。FW小林悠はそう本音を漏らしつつ、「あのまま引き分けで終わらないのが今のうちの強さ」と胸を張る。
後半37分、MF中村憲剛の右CKからファーサイドのMF家長昭博がヘディングで落とし、ゴール前にこぼれたボールをDFエウシーニョが押し込んだ。ついにゴールをこじ開け、1-0。ようやく奪った先制点に「あの手この手を使ってこじ開けられた」と振り返る中村は「自分たちで首を絞めたところもあったけど、ヒガシ(東口)のファインセーブにしても、そこまで自分たちが持っていっているということ。愚直に続けることで十分に点を取れると思っていた」と冷静だった。
「フロンターレに関わるだれもが失望した。自分を含めて、すごく悔しい思いをした」。ルヴァン杯決勝の敗戦から2週間。切り替えることは容易ではなかったが、「次にまた試合が来るということが大きかった。あのままシーズンが終わっていたら失意のオフになっていたと思うけど、自分たちで挽回できるチャンスがあった」と、残されたリーグ戦のタイトルに向かってチームは絶望の淵から這い上がってきた。
執念で勝ち点3をもぎ取り、首位・鹿島と勝ち点4差で残り2試合。逆転優勝に望みをつないだ小林は「勝たなきゃ自分たちはつながらなかった。そこが気持ちに出ていたと思う。みんな走っていたし、全員が戦ってファイトしていた。これを継続していきたい」と前だけを見据えた。
(取材・文 西山紘平)
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