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“ミスターエスパルス”澤登監督率いる常葉大浜松キャンパス、自慢の堅守発揮して目標の4強入りへまず1勝!

ゲキサカ / 2017年12月13日 17時43分

前半27分、MF上田成立(左端)のゴールを喜ぶ常葉大浜松キャンパスイレブン

[12.13 全日本大学選手権1回戦 新潟医療福祉大 0-2 常葉大浜松キャンパス 江戸川]

 第66回全日本大学サッカー選手権大会が13日、開幕した。江戸川区陸上競技場(東京)の第1試合では新潟医療福祉大(北信越1)と常葉大学浜松キャンパス(東海3)が激突。常葉大浜松が2-0で勝った。

 東海学生サッカーリーグ1部22試合でわずか14失点の堅守・常葉大浜松が、完封勝利で初戦を突破した。序盤、新潟医療福祉大はFW林純平(3年=尚志高)、常葉大浜松は濱田駿(4年=浦和東高)やMF 土井智之(2年=神戸弘陵高)をターゲットにシンプルにボールを預け、そこを起点とした攻撃を狙う。新潟医療福祉大がカウンターから良い形をつくってPAまでボールを運んだ一方、常葉大浜松も土井がターンからシュートへ持ち込むシーンがあったが、全体的に攻め急いで精度を欠くようなシーンが目立っていた。

 互いに決定打を放てないまま迎えた前半27分、1年生MFのファインショットがスコアを動かす。右サイドでボールを受けた常葉大浜松MF上田成立(1年=磐田U-18)が相手のプレッシャーが甘い隙を突いて内側へ持ち込み、そのまま左足シュートをファーサイドのゴールネットへ突き刺した。

 新潟医療福祉大は北信越大学リーグMVPのFW矢村健(2年=市立船橋高)や林、2列目からゴール前に飛び出してくるMF上米良柊人(3年=湘南工大附高)を中心に反撃。後半にはボールを持つ時間を増やし、幾度かPAでのシュートにまで持ち込んでいた。

 だが、澤登正朗監督が「ウチは守備がベースになっているチーム。相手に持たれてもやられない自信がある。(全国の強敵相手に)ウチの守備がどれだけ通用するか楽しみ」という常葉大浜松はシュートコースを塞ぐ部分や、MF酢崎祥人主将(4年=青森山田高)らが見せるプレスバック、攻撃後の素早いポジション修正など守備で求められる部分を徹底。果敢な飛び出しから決定機を阻止するGK中村晃己(4年=北海道大谷室蘭高)の身体を張った守備もあって同点ゴールを許さない。

 逆に土井を中心としたカウンターで押し返す常葉大浜松が勝敗を左右する次の1点を奪う。後半37分、敵陣でボールを奪い返した酢崎が上田とのパス交換で右サイドのスペースへ抜け出す。そして右足で上げたクロスボールを濱田が右足ダイレクトボレーで合わせて2-0。“ミスターエスパルス”澤登監督が先発に抜擢したMF犬塚諒(2年=開志学園高)や怪我明けの濱田の先発起用といった「賭けでした。采配が上手く当たってくれた」という部分も白星を引き寄せ、指揮官は就任5年目でインカレ初勝利を挙げた。

 常葉大浜松は酢崎が「守備を整えてカウンター。弱いチームが勝つためにはそうしなければ勝てない」と取り組んできた守備が全国で勝つための武器となっている。9月の総理大臣杯は明治大に0-1で競り負けたものの、全国8強入り。「攻撃は事故を起こす、守備では事故起こさせない。なおかつ崩されない守備を徹底してやったら勝てる。目指すはベスト4。名前負けする必要ないし、自分たちがやってきていることをそのままやる」(須崎)という常葉大浜松が、連覇を狙う筑波大との2回戦でも自慢の守備で食い下がり、波乱を起こす。

(取材・文 吉田太郎)●第66回全日本大学選手権(インカレ))特集

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