目前で逃した初タイトル…森保ジャパン、“あきらめずに戦う”もPK戦の末に敗れる
ゲキサカ / 2017年12月16日 7時10分
[12.15 M-150杯決勝 U-20日本代表2-2(PK3-4)U-22ウズベキスタン代表 タイ]
森保一新監督を迎えて「東京五輪代表」として新たなスタートを切ったU-20日本代表は、初めての対外試合として臨んだM-150杯でグループステージを突破し、15日の決勝へ進出。アジアの難敵・U-22ウズベキスタン代表と対戦し、一進一退の攻防から90分ゲームを終えて2-2と決着付かず。その後のPK戦で3-4と敗れ、惜しくも初タイトルとはならなかった。
この日の日本は4-4-2のオーソドックスなフォーメーション。GKにオビ・パウエル・オビンナ(流経大)、4バックが右からMF長沼洋一(山形)、DF庄司朋乃也(金沢)、DF立田悠悟(清水)、MF浦田樹(北九州)。ボランチにMF神谷優太(湘南)とMF井上潮音(東京V)が並び、右MFに平戸太貴(町田)、左MFに三笘薫(筑波大)、2トップにFW上田綺世(法政大)とFW旗手怜央(順天堂大)が入った。
前半の試合内容は苦しかった。開始4分に上田が絶好機を迎えたものの、全体にウズベキスタンペース。4-3-3のシステムで丁寧にポゼッションしてくる相手に対して守備がうまくハマらず、もどかしい時間が続く。
「(選手同士の)間を絞れていなかったし、そこを通されたあとに戻れてもいなかった」と神谷が言うように組織的な守備が機能せず。攻撃でも「引かれた状況の中で幅を使って、うまく相手を広げながらそこで中を使おうと僕はイメージしていたんですけど、自分がやろうとしていることと、周りがやろうとしていることがうまくかみ合わなくて、攻撃でいい形を作れなかった」と井上が振り返ったように、チグハグなプレーが目立ってしまった。そして迎えた前半45分、相手のカウンターアタックからサイドを破られる流れで、最後はFWウリンボエフに押し込まれ、先制点も許してしまった。
このままハーフタイムかと思われたが、アディショナルタイムだった。ゴール正面左寄りでFKを得た日本は、「(平戸)太貴がすごく蹴りたそうで申し訳なかったけれど、あそこは自分が蹴らないといけない場面だった」と語る神谷が鮮やかなキックをコースへ蹴り込み、同点に追い付いてみせた。「イメージ通り」と言う完璧なFKだった。
後半から両サイドハーフを入れ替えた日本は、ウズベキスタンに対して一進一退の流れとなるが、後半34分に左サイドからのクロスでまたもFWウリンボエフにヘディングシュートを叩き込まれ、ビハインドの展開となった。ただ、森保監督が「選手たちがよくあきらめずに戦ってくれた」と振り返ったように、矢継ぎ早の選手交代から攻勢を仕掛ける日本の思いは同43分に結実する。直前に決定機を逸していた交代出場のFW小松蓮(産業能率大)が神谷のCKをニアサイドで合わせ、再び試合を振り出しに戻してみせた。
だが勇戦虚しく、最終的な軍配はウズベキスタンに上がった。規定により即PK方式での決着となったこの決勝戦で、全員がキックを成功させたウズベキスタンに対し、日本はMF菅大輝(札幌)のシュートが相手GKに阻まれ、5番手・上田のキックもゴールバーに当たって万事休す。森保ジャパンは初陣での初タイトルを目前で逃すこととなった。
(取材・文 川端暁彦)●M-150杯 特集ページ
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