大臣杯制覇の法大が2冠に王手!関大との120分間の死闘はPK戦で決着
ゲキサカ / 2017年12月21日 18時59分
[12.21 全日本大学選手権準決勝 関西大1-1(PK2-4)法政大 NACK]
第66回全日本大学サッカー選手権(インカレ)準決勝が21日に行われた。法政大(関東5)は関西大(関西4)と対戦し、1-1の末にPK戦で4-2の勝利。夏の総理大臣杯で優勝している法大は24日、2冠を目指して流通経済大(関東3)との決勝戦に挑む。
法大は序盤からFWディサロ燦シルヴァーノ(3年=三菱養和SCユース)が攻撃の起点になると、前半34分に先制に成功する。中盤のディサロが相手を背負いつつ、後方からのパスを大きくトラップして左サイドを突破。攻撃は左サイド奥で相手DFに阻まれるが、ボールを拾ったMF末木裕也(2年=甲府U-18)のクロスがPA内で相手のハンドを誘発。法大がPKを獲得し、キッカー・ディサロがゴール左に決めた。
しかし関大は前半アディショナルタイム1分過ぎに同点に追いつく。MF塩谷仁(3年=磐田U-18)のパスを受けたFW加賀山泰毅(3年=JFAアカデミー福島)がPA手前から左足シュートを放つと、GK関口亮助(4年=浦和ユース)が左手で触れるが、そのままゴールへと吸い込まれた。直後に前半が終了し、1-1で後半へと折り返す。
関大は後半2分、FW竹下玲王(4年=磐田U-18/長野内定)がPA左の深い位置からシュートを打ってチャンスをつくる。一方、法大は流れを変えるために同21分にFW松澤彰(2年=浦和ユース)、同29分にU-20代表FW上田綺世(1年=鹿島学園高)を投入。しかし長山一也監督も「2人を出したときにいけると思ったけど、相手の守備がしぶとくて」と語るように、法大は試合を決め切れない。
すると、関大が同33分に最大の決定機を迎える。ロングボールに反応した竹下が最終ラインを突破し、関口との1対1でPA左から右足シュート。しかしゴール右を狙ったシュートは関口のスーパーセーブに阻まれ、かろうじてはじかれたボールはゴール右ポストを叩いた。
試合は1-1のまま延長戦に突入も、スコアは変わらずにPK戦へ突入。両チームともに2人目まではゴールを決めるが、先攻の関大は3人目・MF鈴木拳士郎(4年=磐田U-18)が関口にセーブされ、4人目・DF鯉沼晃(4年=大宮ユース)は枠外へと大きくはずしてしまう。一方、後攻の法大は3人目まで全員成功したため、4人目が決めれば試合は決する。静まり返る中、キッカーを務めた上田は右足シュートをゴール右に突き刺し、4-2でPK戦を制した法大が決勝進出を決めた。
試合後、長山監督は「粘り強かった」と相手チームを称え、「だからこそ勝って嬉しい部分はあります」と勝利を噛みしめた。決勝戦の相手である流経大の中野雄二監督は法大のOBであり大先輩。「勝って恩返しをしたいと思います」と決勝に向ける意気込みを語った。
関大の前田雅文監督は「本当に接戦だった」と試合を振り返り、「終盤ワンタッチで押し込めば、というところでさすがに疲れが出ていた」とタイトな4試合を戦い抜いた選手たちをねぎらった。結果はPK戦による敗戦だがスコア上は1-1のドロー。前田監督は「関大は関大の良さが出せて、良い戦いができていた」と選手たちが全力を尽くした末の敗戦に、悔しさを見せなかった。
(取材・文 石川祐介)●第66回全日本大学選手権(インカレ)特集
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