プリンス関東参入戦“繰り上げ出場”決定から6日。3年生の気迫と1、2年生の巧さ噛み合った桐生一が実践学園撃破!
ゲキサカ / 2017年12月24日 8時21分
3バックから4バックへの移行によって流れを傾けた実践学園は浦やFW前原龍磨(3年)が積極的にスペースへ飛び出し、左DF山内稔之(2年)のクロスなどからゴールを目指す。だが、桐生一は緊急出場したGK杉浦が落ち着いたプレー。ミスもあったものの、ハイボールを確実に収めて流れを断ち切っていた杉浦に対しては、桐生一の中村コーチも「2年間で初めて褒めました」と賞賛していた。
実践学園は終盤、MF尾前祥奈主将(3年)の果敢な攻撃参加や両サイドからの攻撃、セットプレーでゴールを目指したが、中野就斗(2年)と角野寛太(2年)の両CBやMF梅林幹(2年)、終盤に投入されたMF青木大和主将(3年)中心に最後まで集中力を切らさずに、身体を張って守り続けた桐生一が1-0で勝利。プリンスリーグ参入へあと1勝とした。
桐生一は11月23日の選手権予選決勝で前橋育英に0-1で敗れ、3年生の大半が“引退”。その時点で1か月後のプリンスリーグ関東参入戦に出られるかどうかは未定で、前橋育英のプレミアリーグ参入戦の結果を待たなければならなかった。
それでも、「怪我などで選手権決勝に出れなかったのでここで悔しさを晴らしたいと思った。今年、結果を残せていなかったので置き土産という形で(プリンスリーグ昇格という結果を)残したかった」という佐藤ら1か月間全力でトレーニングすることを決めた3年生7人が、1、2年生たちと準備。前橋育英が磐田U-18にPK戦敗退したことで今大会の出場権を得た桐生一はこの日、思いの強さも感じさせる戦いぶりで白星をもぎ取った。
田野豪一監督が「プリンス、そろそろ行きたいです」と語っていたが、桐生一は県内のライバル・前橋育英と同じステージで一年間を戦うことが目標。田中宏は「(試合前の)円陣のところで『あともう1試合やらせてくれ』というのがあった。(それが現実となったので)あと1試合しっかり勝ち切りたい」と力を込め、佐藤は「自分の持ち味のドリブルを出して最後、自分が決める。チームに貢献したいです」と意気込んだ。同じく選手権出場を逃している東海大相模のプリンスリーグ関東昇格に懸ける意気込みもとても強い。それでも、自分たちのため、後輩たちのために全力で戦い抜き、相手を上回って、笑顔で“最終決戦”を終える。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2017
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