高校、大学で主将として日本一! 流経大MF石田和希は“自らの結果”のため新たなステージへ
ゲキサカ / 2017年12月25日 6時30分
[12.24 全日本大学選手権決勝 流通経済大5-1法政大 浦和駒場スタジアム]
『流経』の頼れる主将がチームを再び日本一に導いた。流通経済大のMF石田和希主将(4年)は、流通経済大柏高3年時の高円宮杯チャンピオンシップ優勝に続き、主将として2度目の全国制覇。試合後には「みんなが思っているほど良いキャプテンじゃない」と謙遜したが、いずれも最高学年でシーズン最大のタイトルを獲得したという“結果”は輝かしい功績だ。
「自分たちが1年生の頃に先輩たちが優勝して、それを肌で感じた選手たちがいて、今回優勝しないとそのDNAは後輩たちに引き継がれない。自分たちのことだけでなく、後輩たちのこと、流大のことを考えて試合をしていた」。石田は全日本大学サッカー選手権(インカレ)決勝の試合後会見で、今回の優勝の価値についてそう表現した。
流通経済大にとって、前回のインカレ制覇は2014年大会。DF鈴木翔登(熊本)、DF川崎裕大(広島→横浜FC)、FW江坂任(大宮)らの世代が4年生だった。当時1年生だった現4年生はMF渡邉新太、FWジャーメイン良が決勝に出場し、ベンチ入りした石田も身近で雰囲気を体感。今回の優勝により、その“DNA”なるものを受け継ぐことができたという達成感があった。
そんな言葉に表れているとおり、石田はチーム全体を見わたすことのできる主将だ。シーズン開始前の主将選出時は「みんな自分がやるものだと思ってみたいです」と満場一致。「高校でしんどかったので、自分だけが悩んでいたのですが……」と苦悩もあったが、「4年生にチームのためを思う選手がいっぱいいたので、しっかりまとめたいと思った」と引き受けた。
一方、“見渡せる”なりの苦悩もあった。この日の決勝では、後半43分からの起用で10分間足らずの出場にとどまり、個人での悔しさは残った。しかし「準決勝で自分らしいプレーができなかったので、スタメンじゃないのは納得していた」と自らを律し、「試合に出たいという気持ちがあったけど、チームのためにみんなが動いた結果がこうなったんだと思う」とあくまでも組織の勝利を強調していた。
個人より組織――。そういった割り切り方をただただ受け入れているわけではない。4年間を「怪我ばかりでしんどかった」と総括すると、「結果を残せる環境をつくってもらって、この大学にはチャンスがたくさんあるのに、それを生かせなかった」と後悔も口にした。また、その結果が「プロに行けなかったことにつながった」と考えているようだ。
とはいえ、そういった葛藤の源となっていた重責との同居生活もこの日が最後。今後は「プロに行く」という個人の目標を達するため再スタートを切ることになる。来季はJFLのHonda FCでプレーする予定。「数字で表せるような選手になりたい。目に見えない部分も大事ですけど、そこばかり気にしすぎていたので……」。まずは重圧から解き放たれ、“自らの結果”を追い求める覚悟で新たなステージに挑む。
(取材・文 竹内達也)●第66回全日本大学選手権(インカレ)特集
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