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「このままでは終われない」3年生牽引し、1-3から大逆転!桐生一がプリンスリーグ関東昇格!!

ゲキサカ / 2017年12月26日 9時50分

 選手権予選で敗退している桐生一はこの試合が3年生の“ラストゲーム”。選手権予選後に新チームに切り替わり、ほとんどの3年生が“引退”する中で青木、田中宏、MF佐藤大地、FW堀越竜成、MF金子雄大、MF新井智也、GK中村海生の7人だけがチームに残ってトレーニングしてきた。

 この日は青木、田中宏、佐藤の3選手が先発。そして勝ち越した終盤、指揮を執る中村裕幸コーチは「(相手の反撃に対して)何とか踏ん張ってくれるのはコイツらしかいない」と3年生の金子、堀越を相次いで投入する。東海大相模に決定的なシーンも作られたものの、1点リードを守り抜いた桐生一が4-3で勝利。青木が「今日は受験勉強で1人だけ来れなかったんですけれども、他の3年生全員が来てくれました。応援も力になりましたし、ウチの代は横の繋がりが一番の強み。この仲間とやれて良かった。仲間に恵まれて本当に感謝しかない」と熱い応援を繰り広げていた同級生たちに感謝する“ラストゲーム”を制した桐生一が、プリンスリーグ昇格を決めた。

 中村コーチは1-3とされて迎えたハーフタイムに「田中宏武とか3年生がいい顔をしていた」と振り返る。劣勢の試合展開にも3年生たちの士気は全く落ちなかった。仲間たちの声援に必ず応えるという“思い”と、無冠だった今年、「このまま終われないというのがあった。来年に何か残せないかと」(田中宏)という“思い”。諦めることなく、最後まで勝利を目指し続けた桐生一が後輩たちにプリンスリーグ関東への切符をプレゼントした。

 7年ぶりのプリンスリーグでの戦いへ向けて中村コーチは「守ってナンボよりも今やってきたことを貫きたいなと思います」と攻撃的な戦いで挑む考えを口にした。桐生一にとって群馬県内最大のライバルは前橋育英高。これまではBチームと県1部リーグで戦ってきたが、来年はプリンスリーグ関東でAチームと戦うことができる。田野豪一監督が「これで(力を)測れるから、怖がらないと思う」と評した舞台での経験をトーナメント戦で活かして、来年の全国出場に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)

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