東海大相模DF山口竜弥、G大阪でスタートするプロ生活へ「どんどん常識を打ち破って行きたい」
ゲキサカ / 2017年12月26日 15時14分
[12.25 高円宮杯プリンスリーグ関東参入戦決勝戦 桐生一高 4-3 東海大相模高 埼玉第3G]
今年、インターハイ神奈川県予選で初優勝し、神奈川県1部リーグも制した東海大相模高(神奈川)の“17年ラストゲーム”はまさかの逆転負けに終わった。
前半3分に失点するも、7分にMF中島優太(2年)が同点ゴールを決めると、21分には中島の左クロスをFW瀬名波新平(3年)が合わせて勝ち越し。前半終了間際にも中島が決めて3-1と突き放した。
だが、前半だけに12本のシュートを放ち、決定機も作り出していただけに、より相手を突き放しておきたかったところ。左SB山口竜弥(3年、G大阪内定)が「(桐生一高は)後半は大きな展開を使って自分たちのプレスの矢印を変えてきていた。自分たちも2点差ってというところで嫌な余裕が出てきてしまって、相手に飲み込まれてしまった」という後半に失速。3点を奪い返されて逆転負けを喫してしまった。
2日前の初戦で左足首を痛めていた山口にとっては悔しい90分間に。迫力ある突破、1対1の守備の強さなど「自分の持ち味を発揮できなくて……。本当に悔しいですね」と試合後は視線を落としていた。
「間違いなく人生で一番濃い3年間になったと思います。色々な仲間とかサポートしてくれる人とか相模じゃなかったら、今、この場所に立てていないと思います」という山口は、東海大相模で武器の強さや技術を磨き、2年時からレギュラー獲得、そして今年、インターハイ出場も果たしたことでU-18日本代表入りやG大阪加入という夢を実現。それだけに、チームに“恩返し”してから卒業することを目標としていたが、プリンスリーグ関東昇格を果たすことはできなかた。
大豆戸FCから加入した東海大相模での3年間で大きく成長。彼の基盤を築いたのは、試合に出られなくても力のある選手たちと繰り広げた日常のトレーニングだという。「局面局面で凄いガチガチやれたりして、自分の長所の1対1とかも鍛えられましたし、相模で抜かれないんだったら他の選手に抜かれる訳がないとか、相模の選手に止められないんだったら、他の選手に止められるはずがないという自信を身につけることが出きた」。その日常に貪欲に取り組んだことが無名だった選手を上のステージへと引き上げた。
山口は東海大相模出身の選手として初のJリーガーとなる。だからこそ、東海大相模の代表として活躍することを誓う。「下克上というか、失うものは何もないので、チャレンジャー精神でどんどん常識を打ち破って行きたいなと思います。局面の1対1の部分と攻撃、守備の両局面においてスピードを持ってパワフルに動くところで自分は負けないし、勝つのでそこを見てもらいたいです。(G大阪は)監督も代わりますし、入った一日目からスタメンを取るつもりで行って、スタメンを取ります」。一日でも早くG大阪の先発を奪取することが現在の目標。入学時無名だったSBは、この3年間で周囲を驚かせるような成長を遂げた。プロでも下から這い上がって、目標を一つひとつ達成し、いつか東海大相模に“恩返し”するような結果を残す。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2017
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