[横山杯]新チーム始動直後から激しい競争。個々の成長、“常勝”目指す市立船橋が武南に3-0快勝
ゲキサカ / 2017年12月28日 19時22分
[12.28 横山杯決勝リーグ 市立船橋高 3-0 武南高 HASAKI SOCCER VILLAGE A面]
来年度の躍進を狙う強豪校の1、2年生たちが「サッカータウン波崎」で力を磨く「横山杯 第18回全国ユース招待サッカー大会」の1st Division Topは28日、決勝リーグの第1節と第2節を行った。市立船橋高(千葉)と武南高(埼玉)との名門対決となった第1グループ第1節は市立船橋が3-0で快勝した。
市立船橋は選手権出場を惜しくも逃し、3年ぶりに年内に新チームが始動。“日本一厳しい”とも言えるポジション争いが早くもスタートしている。この日は選手権予選決勝で先発していたような選手、年代別日本代表経験者もBチームへ。それでも182cmの大型アタッカー・MF佐藤圭祐(2年)が「競争が多いのでどんどんメンバーも代わっていますし、その中で自分で感じて成長していければいい」と語ったように、それぞれが意識高く取り組むチームは白星を勝ち取った。
MF塩崎正巳(2年)らが勇気を持ってショートパスを繋ぐ武南はMF青野翔太(1年)やMF永野駿(2年)のドリブル突破もアクセントに市立船橋ゴールを狙う。だが、狭いDF間を通すパスやテンポの速いパス交換などによって意図的に相手の守りを広げながら攻め、攻守の切り替えも速い市立船橋が主導権を握る展開となった。
武南はCB井上竜太(2年)が最終ラインで高さを発揮したほか、球際で粘って前半を0-0で切り抜ける。だが後半開始直後、市立船橋は佐藤が左サイドから持ち込むと、最後は注目MF町田雄亮(1年)がDFをわずかに外してからの右足シュートを鮮やかに決めて先制した。
市立船橋は4分にもMF城定幹大(2年)のラストパスから、最後はMF土岐祐希(2年)がゴール。武南もMF渡辺瑠太(2年)の仕掛けなどから反撃したものの、ゴール前でDF岡井駿典(2年)らが責任感強く守る市立船橋ゴールを破ることができず。逆に市立船橋は交代出場のU-17日本代表MF井上怜(2年)がダメ押して3-0で勝利した。
市立船橋は4月のプレミアリーグ開幕へ向けて、競争を開始し始めた段階。始動は例年よりも早くなったが、11人のタレントでメンバーを固定するのではなく、多くの選手にチャンスが与えられているのは例年通りだ。その中で選手たちは個々が市船のAチームで求められるレベルを発揮することを目指しながら、色々な配置や組み合わせにチャレンジ。意識を高く持つことでより大きく成長できるような競争が行われている。
朝岡隆蔵監督が「循環できるようになったのは大きい」と口にするように、その競争は年々レベルアップ。過去2年間で5人の高卒Jリーガーを輩出している市立船橋は今年、誰が抜け出してくるか。駒澤大高(東京)との第2節は後半、風上に立った相手のパワーに押し込まれるシーンもあったがGK長谷川凌(3年、水戸内定)に続くプロ入りを目指すGK田中悠也(2年)の身体を張った守りなどによって0-0ドロー。佐藤は「勝って当たり前のチームなので、負けるのはなくして、一個飛び抜けられるようにしていきたい」と語っていたが、どこよりも激しい競争、そして“常勝”を求められるチームは、個々が自覚を持って努力を続け、冬にどこよりも進化を遂げる。
(取材・文 吉田太郎)▼関連リンク
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