「東京五輪への推薦状」第52回:ドリブル小僧からサッカー小僧へ。関東一MF小関陽星が敗勢の中で見せた成長への期待感
ゲキサカ / 2017年12月31日 10時59分
とはいえ、期待感があるからこそ、敗戦直後から先輩たちが小関に対して「来年はお前が引っ張ってやっていくしかないぞ」「この経験はでかいから、来年また戻ってきて頑張れ」と声を掛けたのだろう。「いつも後ろから声を掛けてくれて、安心させてくれた」(小関)というDF小野凌弥主将(3年)も抜ける来年は、小関が背負うモノも大きくなる。そして1年生から2年生になって大きく考え方が変わったように、また一つ変化が起きる可能性を感じさせてくれている。
「(来年は)ドリブルとパスをうまくやって、最後は自分が決める選手になりたい。相手のゴール前でもっと怖さ、違いを見せられる選手になりたい」(小関)
その上でより高みを目指す。大勢の報道陣に囲まれて「高卒でプロになるのが目標」と臆せず言える野心の強さは小関の持つ魅力であることは間違いない。「緊張とかしないタイプ」と言うように、良い意味での鈍感力もある。
「自分が代表に入るという姿はまだ想像も付かないけれど、入ってみたらどのくらいやれるのか試してみたい。通用する部分も絶対にあるという思いがある」(小関)
ドリブル小僧からサッカー小僧へと進化を見せた選手が、来年より大きな責任を背負う中でどう化けるのか。高校入学後から見せている進化の速度を思うと、期待せずにはいられない。
執筆者紹介:川端暁彦
サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長。2004年の『エル・ゴラッソ』創刊以前から育成年代を中心とした取材活動を行ってきた。現在はフリーランスの編集者兼ライターとして活動し、各種媒体に寄稿。著書『Jの新人』(東邦出版)。●【特設】高校選手権2017
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