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FW佐藤一輝が今大会初ハット!! セットプレー3発の仙台育英、粘りに粘った高松商を下す

ゲキサカ / 2017年12月31日 23時25分

「後半は相手の早い攻撃に対し、受け身で始まるのは予想の範囲内。そこで点を取りに行くのではなく、正確にプレーしようと話していた」と後半の狙いを振り返ったのは城福監督。ところが、ミスを起点に2失点が続いてしまい、「2点のリードはああいう一つのプレーで流れが変わってしまう」と悔やんだ。

 その後は一進一退の攻防。仙台育英は途中投入のMF結城陽向(2年)が凄まじいスピードで抜け出し、高松商は西村を中心に素早いボールアプローチから攻撃を試みたが、互いにチャンスを生かせないまま時間が過ぎる。アディショナルタイムは3分、決定機をつくり出せないまま、このままPK戦に入るかと思われた。

 ところが後半アディショナルタイム3分、仙台育英は敵陣右サイド約25mの位置でFKを獲得すると、「本当は代えるつもりだった」(城福監督)というDF貝森海斗(3年)が左足で鋭いキックを送る。高松商守備陣がボールウォッチャーになったところで、ゴール前で反応したのは三たび佐藤一。豪快なヘディングでネットを揺らし、今大会初のハットトリックは劇的な決勝点となった。

 城福監督は「セットプレーが得点を分けるというのは理解している」と勝因を口にしつつ、「最後に取れたのはラッキーだった」とホッとした様子。「自分たちスタッフはPK戦に入る前提で動いていたが、懸命に点を取りに行くという覚悟を見せてくれた」と選手たちをねぎらった。

 2回戦の相手はプレミアリーグEASTに所属する米子北。指揮官は「切り替えは早いし、球際は強い。まさしく挑戦者の気持ちで臨んでいく」と厳しい戦いになると分析する。とはいえ、やすやすと道を譲るつもりはない。「濃い中身の80分間で、良い教訓になった」という試合を経験したチームの成長を踏まえ、「一泡吹かせたいね」と不敵な笑みを見せた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 竹内達也)●【特設】高校選手権2017

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