決勝ヘッドのMF水沼宏太、C大阪加入1年目での2冠に「上手く行きすぎ」
ゲキサカ / 2018年1月1日 21時44分
[1.1 天皇杯決勝 C大阪2-1(延長)横浜FM 埼玉]
前身のヤンマー時代からは43年ぶり、セレッソ大阪としては初の優勝を手繰り寄せる決勝点は、背番号16の頭から生まれた。
1-1で迎えた延長前半5分、左サイドに流れたFW山村和也は中央へクロスを入れると、大外にいたMF水沼宏太がヘディングを叩き込んだ。「リカ(リカルド・サントス)が何か起こしてくれるかなというのが、(途中交代で)入ってきたところからあったので、後ろにいたら何か起きるかなと思っていたのもあった」。リカルド・サントスの頭上を越えたクロスは水沼にピタリと合った。
山村が決めた同点弾を呼び込んだのも水沼だった。1点を追いかける後半20分、水沼のミドルシュートをGKが弾いた流れから山村がこぼれ球をねじ込んだ。「どちらかと言うとそっちのほうが決めたかった」と水沼は苦笑するが、何とか得点を奪いたいという想いを込めてのものだった。「(柿谷)曜一朗とかはいつもこぼれを狙ってくれているので、こぼれて何か起きてくれという意味も込めてシュートを打ったのもある」。水沼のシュートがなければ、山村の得点は生まれていなかった。
1点をリードしてから危ない場面はあったものの終了の笛を聞くまでゴールを割らせることはなかった。「最後の粘り強さだったり、最後に体を張るところだったり、それって基本のことだけど、なかなかできないこと」、「あの時間帯に集中力研ぎ澄ませてゴールを守るのは、強いチームしかできないこと」とチームの成長に目を見張る。
11月4日のルヴァン杯で初タイトルを獲得したC大阪は、天皇杯も獲得し、2冠でシーズンを終えた。「チームの初タイトルから、こうやって2冠を取れた場に僕も関わられたのは、嬉しいことですし幸せなこと」。これまで5チームをわたってきた水沼にとっても初タイトルとなった。「頼りになる仲間とサッカーできて、自分がやるべきことをしっかりやれば、とにかく結果がついてくると証明できたシーズン。上手く行きすぎなのかなとは思いますけど、自分も少しは貢献できたのかなと思います」とチームに感謝を並べていた。
(取材・文 奥山典幸)●第97回天皇杯特設ページ
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