ラストプレーで追いついた一条が2年連続16強!桐蔭学園は2度のリード守れずPK戦で散る
ゲキサカ / 2018年1月3日 14時32分
後半31分、目黒のパスを受けた瀬賀が右サイド深い位置から狙い澄ましたクロス。エリア内に走り込んだ森山が高い打点からヘッドで叩き込み、2-1。DFからFWにコンバートした“3番”森山の連続ゴールで勝ち越しに成功した。再び突き放された一条は後半38分、MF石川航大(2年)の右クロスを竹島がフリーで叩いたがミートせず、痛恨の決定機逸。このまま試合終了と思われたが、終了間際に劇的な展開が待っていた。
後半アディショナルタイム4分、石川が右後方から入れた浮き球パスをDF酒本哲太(2年)がヘッドでつなぐと、FW相坂恭杜(3年)がヘッドで叩き込み、劇的同点弾。ラストプレーで2-2に追いついた一条。「残り7分で『上がれ』と指示を出した」という前田監督の指示で183cmの酒本が前線に上がり、そのパワープレーが結実。直後に試合終了のホイッスルが鳴った。
迎えたPK戦は先行の桐蔭学園1人目、2人目のキックをGK古川裕斗(3年)が連続でストップ。一条は1人目竹島のキックが右ポストを直撃し、3人目MF堀之内優輝(3年)のシュートはコースを読んだGK寺澤悠大(3年)に止められたが、3人が成功。PK3-2で上回った一条が2回戦突破を決めた。前田監督は「粘りが実ってよかった。最後まで粘ろうと伝えて、選手がその実感を持ってやってくれた」と胸をなでおろした。
昨年度大会の3回戦も土壇場で2-2に追いついたが、PK3-4で佐野日大(栃木)に敗戦。同じ轍を踏まず、今年はPKを制した。「今日のゲームは仕方ないけど、できればPKじゃなく決着をつけたいです」。そう言って苦笑いした指揮官は「うちは推薦のない公立校。その子たちがこういう場で結果を出せるところまできた。感慨深い」と泥臭く接戦を制した選手たちを称えた。目標は昨年度の最高成績16強超え。明日3日の米子北戦で新たな歴史をつくれるか。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 佐藤亜希子)
●【特設】高校選手権2017
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