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過去の経験で動揺はなし!帝京大可児が2点ビハインドから大逆転、同校初の3回戦進出

ゲキサカ / 2018年1月4日 17時10分

「過去に0-2から一度ひっくり返したゲーム」とは、今年度のプリンスリーグ東海第3節(4月22日)の静岡学園高(静岡)戦のことだ。先に2点を先制された後、立て続けに3点を奪って逆転。その後、ラストプレーで追いつかれて同点に終わったものの、この試合の経験がこの日の選手たちを動揺させない糧となっていた。

「調子がよければドリブルに自信はある。前半最後のあたりからいける感触はあって、後半は大丈夫だとハーフタイムから思っていた」という久保の印象は、帝京大可児の前線の選手に共通した認識だったのではないか。

 1点を返し、かつ風上に立ち勢いを加速させる帝京大可児と、受けて立つ形になった滝川二。帝京大可児は久保に加え西尾、そしてMF井上颯人(3年)、FW大森颯樹(3年)がドリブルで積極的に仕掛ける。滝川二はマークにはついているが、後手に回り止められない。

 すると後半5分、帝京大可児はペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。大森颯が決めて同点とすると、その後も攻勢を続ける。滝川二はフリーでシュートを許すシーンも作られ、GK樫野智哉(3年)が必死の好セーブでしのぐシーンが続いた。

 だが、そんな我慢も後半31分、ついに瓦解。帝京大可児の堀部監督が「前半は消えていましたが、久保と場所を変えてからフリーになれるようになった」と言う通り、トップから左サイドにポジションチェンジし、よりスピードが活きるようになった大森颯が久保とのワンツーで抜け出すと、絶妙なタッチでゴール前に進出し、落ち着いて逆転ゴールを決めた。

 滝川二としてはプラン通りに試合が進んだだけに、ダメージが大きい。1回戦同様、5人の交代枠をフルに使い切り、選手のポジションを変えてリズムの変化を試みる。しかし、風下に回って相手からのボールが流れる分、陣形が間延びしてしまったことも影響したか、前半立ち上がりのような圧力を生み出せない。結局、セットプレー以外は破綻をきたさなかった帝京大可児の守備陣を崩しきるには至らなかった。

 帝京大可児の初となる3回戦進出の要因は何だったのか。一つは多くの試合を戦ってきた経験値。そして、もう一つはポゼッションに勝利へのこだわりを加えた点だ。「前を向いたら仕掛ける。フリーなのにパスはしない」(堀部監督)ことを徹底してきたという。今年のチームの前線にはドリブラーが揃っていることも強みだ。フリーでなくても果敢に仕掛けたドリブルが、この試合ではことごとく吉と出た。

 これまで試合で成長してきた帝京大可児にとって、この試合でまた一つ自信を深めたことだろう。このチームにはまだ伸びしろがある。初の8強入りも視野に入ってきたといえるのではないか。

(取材・文 伊藤亮)●【特設】高校選手権2017

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