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上田西旋風吹き荒れる!帝京大可児を5発粉砕で長野県勢41年ぶり8強

ゲキサカ / 2018年1月3日 23時4分

初の8強入りを決め、歓喜に沸く上田西イレブン

[1.3 全国高校選手権3回戦 帝京大可児高0-5上田西高 駒沢]

 第96回全国高校サッカー選手権は3日、3回戦を行い、駒沢陸上競技場の第1試合では上田西高(長野)が帝京大可児高(岐阜)に5-0で大勝し、初の準々決勝進出を決めた。長野県勢としても76年度大会の松本県ヶ丘高以来、41年ぶりのベスト8。県勢初の4強入りを懸け、5日の準々決勝では明秀日立(茨城)と対戦する。

 全国初勝利を挙げた2回戦の京都橘戦(1-0)では3バックを採用した上田西だが、この日は「相手の戦術に合わせたミラーゲームでどうなるか」(白尾秀人監督)と、4バックを採用。強風が吹き荒れる中、当初は前半風下を取る狙いだったが、コイントスに負けて風上に立つと、前半12分に早くも動き、FW上原賢太郎(3年)に代えてロングスローを武器にするFW田嶌遼介(3年)を投入した。

 敵陣の左右両サイドでスローインになると、すべて田嶌がロングスローで一気にゴール前に放り込む。驚異の飛距離を見せるロングスローでたびたび帝京大可児ゴールを脅かし、前半32分にはスローインがそのままゴールネットを揺らす場面もあった。だれもボールに触れていなかったとして、得点は認められなかったが、風を生かして先制に成功した。

 前半終了間際の40分、ハーフウェーラインを越えたあたりでFKを獲得すると、MF丸山圭太(3年)がゴールまで約45mの距離から左足を一閃。風に乗って伸びたボールはGKの頭上を越えてゴール左上隅へ。超ロングFKで均衡を破り、前半を1点リードで折り返した。

 風下に回った後半立ち上がりの1分には田嶌が右サイドを縦に仕掛け、ピンポイントクロスをFW根本凌(3年)がヘディングで叩き込む。10番を背負う183cmのエースに待望のゴールが生まれ、2-0と突き放した。後半15分、京都橘戦で決勝PKを獲得したFW田中悟(2年)をピッチに送り込むと、この采配がズバリ的中。直後の17分、カウンターからFW新田太一(3年)のスルーパスに田中悟が抜け出し、PA手前から右足ミドルを突き刺した。

 アウトにかけたシュートは風の影響も受けて不規則な軌道を描いたか、GKは完全に逆を取られた。「風にも乗ったと思う。相手選手が後ろから来ていたのであのタイミングで打った」と、相手GKの意表を突くミドル弾になった。後半24分にも田嶌の突破からマイナスの折り返しを田中悟が右足で押し込み、4-0。京都橘戦も交代直後にPKを獲得した“ラッキーボーイ”は値千金の2発に「いいところを狙えているのかなと思う」と笑みをこぼした。

 上田西は後半27分、根本が鮮やかな左足ミドルをゴール左上隅にねじ込み、5-0とダメを押した。10月14日の長野県予選4回戦・飯田戦(5-1)での2得点を最後に公式戦でゴールがなかったという根本は「得点から遠ざかっていて、ここで2点取れたのは良かった」と安堵の表情。エースの復活弾はチームをさらに勢い付けそうだ。

 上田西として初の8強は、長野県勢としても41年ぶり2度目の快挙となった。もう一つ勝てば、県勢初のベスト4。甲府や松本などでプレーした元Jリーガーでもある就任2年目の白尾監督は「先のことは考えていない。歴史を変えられたらとは思うけど、子供たちと1日でも長くできたらという気持ちしかない」と落ち着いた表情で話していた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 西山紘平)
●【特設】高校選手権2017

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