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指揮官涙!「一番勝てないチームだった」矢板中央が本来の堅守発揮して全国8強へ!

ゲキサカ / 2018年1月3日 18時47分

 セットプレー、カウンターからチャンスを作る矢板中央に対し、神村学園は22分、右クロスをファーサイドに開いていた高橋が左足ダイレクトボレー。有村圭一郎監督が「(真ん中の守りが厚い中で外側を)狙っていました」という狙い通りの崩しから、高橋の強烈な一撃がゴール右隅を捉えたが、矢板中央CB高島が足に当ててクリアする。

 横への揺さぶりながらMF濱屋悠哉(1年)のクロスなどからチャンスの数を増やす神村学園は決定打を含めて計15本のシュートを放った。だが、ラストプレーで原田が放った左足シュートがわずかに左ポスト外側へ外れて試合終了。矢板中央が狙い通りの無失点で勝利した。

 試合後、矢板中央の高橋監督の目からは涙がこぼれ落ちていた。「新人戦決勝で負けて、関東予選初戦で負けて、県総体も準決勝で負けて……。矢板中央の歴史の中で一番勝てないチームだったんですよね。それが勝てるようになったので褒めて上げたいと思いますね」。その声は震えていた。今年の世代は春のイギョラ杯や船橋招待大会で強豪校やJクラブユース勢を破っていずれも準優勝。U-17日本代表MF松井ら全国レベルの好選手たちを擁し、期待値は高かったが、シーズンに入るとトーナメント戦で勝つことができなかった。

 点を取っても取られて敗れたり、大事なところで決めきれず、逆に決められて敗れたり、苦しんだ夏。それでも、昨冬に加わった青森山田出身の木村大地GKコーチに甘さを指摘されながら、選手たちは私生活から改善し、挨拶、返事から変え、ピッチでは細かい部分から追求してきた。「守備や気持ちの面だったりコーチングの面だったり以前と全然違うと思う」と稲見。前日の2回戦では硬さや隙もあって2点を奪われてしまったが、この日は修正し、“矢板中央らしく”ゼロで乗り切った。

 6年ぶりのベスト8進出だが、松井が「ベスト8じゃ過去最高の成績ではない。日本一を勝ち取りたい。監督を日本一の監督にしたいと思っています」と口にしたように、目標は頂点、そして埼玉スタジアムで高橋監督を胴上げすることだ。この日は無失点で終えたものの、決定的なピンチもあった。カウンターで仕留め切れなかった部分もある。悔しい時期を乗り越えてきたチームが、準々決勝までの2日間で成長を遂げて09年度以来のベスト4進出を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2017

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