[MOM2403]矢板中央MF稲見哲行(3年)_攻めても稲見、守っても稲見。大車輪の活躍
ゲキサカ / 2018年1月3日 19時46分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.3 全国高校選手権3回戦 神村学園高 0-1 矢板中央高 浦和駒場]
「指導者以上に彼に指導力があると思います」。矢板中央高の高橋健二監督は、チームが勝てない時期もひたむきに努力して選手たちを引っ張り、戦術面で求められることを率先して表現してきたMF稲見哲行主将(3年)について最大級の褒め言葉を送っていた。
その主将はこの日、前半15分にファインショットで先制ゴール。左CKをファーサイドのCB 高島祐樹(3年)が折り返すと、「セカンドボールはボランチでも狙っているので、ゴール前でも変わらず狙っていました」という稲見が豪快な右足ダイレクトボレーでゴールネットへ突き刺した。
セカンドボールを拾う感覚で素早く反応し、強烈な一撃。「そんなに自分は決めるタイプではない」というMFが、本人も驚く2試合連続ゴールでチームにアドバンテージをもたらした。守備面ではボランチコンビを組むMF松井蓮之(3年)とともに神村学園高のエースMF高橋大悟主将(3年)に対応。ポジショニングの上手い高橋を捕まえることに苦労したが、「一瞬が命取りになると思っていました」と集中し続け、決定的なシュートを放たれながらも無失点で切り抜けた。
特に稲見は後半6分にCB白井陽貴(2年)が負傷交代したあとは最終ラインに入って奮闘。ラストパスをインターセプトしたり、最後まで諦めずにアプローチするなど、アクシデントでできた穴を埋め、「(守備面で光ったのは)特に稲見ですかね」と高橋監督が認めた守備でも最大級の貢献度で白星を引き寄せた。
盟友の松井が「本当にマジメでチームを引っ張ってくれる存在」と評するチームの大黒柱。その大黒柱も、インターハイ予選で敗退するなど結果が出ない時期や、チームのまとまりを欠いていた時期はキャプテンとしてかなり悩んでいたという。
それでも、「結果が出ない時は家で親に相談したり、悔しい経験があったから今があると思います。親は『自分らしくやれ』って、悟る感じで自分に言い聞かせてくれたので、焦るよりは落ち着いて、自分らしく開き直ることができた」。ミーティングで仲間たちと意見を出し合い、全員の目標を「日本一」に統一。日本一を取るためチームになることを目指してきた矢板中央は選手権予選で待望の結果を残すと、12月にプリンスリーグ関東昇格を決め、選手権でもベスト8まで勝ち上がった。
苦しい時期に悩んでいた主将は、“黒子役”として、またピッチ内のリーダーとしてチームを支える一方、全国大会では2試合連続ゴール。悔しい思いを我慢してきたMFが、今や誰よりも目立つ結果を残している。その中で稲見は感謝を強調するチームメートとともに頂点を目指すだけ。「選手権に出た以上、栃木県の代表校として他のチームのためにも良い結果を出して帰りたいと思っていた。個人としては優勝したいのが一番なので、一戦一戦戦って優勝まで行きたいです」と意気込む稲見が、準々決勝でも攻守で大車輪の活躍を見せ、チームメートたちとともに必ず白星を勝ち取る。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2017
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