PK勝利も浮かない顔…明秀日立GK藤田「みんなと喜べる気持ちじゃなかった」
ゲキサカ / 2018年1月3日 22時33分
[1.3 全国高校選手権3回戦 大阪桐蔭高1-1(PK3-5)明秀日立高 駒沢]
チームの喜びの輪に加わる気分にはなれなかった。PK戦を制し、初の準々決勝進出を決めた明秀日立高(茨城)だったが、GK藤田陽輔(3年)だけは浮かない顔をしていた。
PK戦で勝利を決めるキックを決めたDF深見凜(3年)は一目散にバックスタンドの応援団のもとへ走っていき、チームメイトの多くがそのあとを追った。そんな中、藤田は「失点もそうだし、PK戦でも1本も止められなかった。ベスト8に進んで『よっしゃー』というより、今日の試合だけを見たら満足感はあまりない。みんなと喜べる気持ちじゃなかった」と、メインスタンド側のピッチで一人たたずんだ。
悔やんだのは後半1分の失点シーン。クロスから大阪桐蔭MF北田大亜(3年)が放ったダイビングヘッドをこぼしてしまい、こぼれ球をFW菊井悠介(3年)に押し込まれた。県大会から7試合連続無失点中だった明秀日立にとっては選手権初失点。それでもチームは後半21分に追いつく粘りを見せ、試合はPK戦にもつれ込んだ。
「自分のせいで失点したし、いつもは自分が目立たないで勝つことが目標だけど、そこは自分が目立つべきところだった」と強い決意で臨んだPK戦。「ほとんど直感」で飛んだコースは4本すべて当たっていたが、止め切れなかった。相手の3人目がゴール上に外したときは「ホッとした」というが、やはり最低でも1本は止めたかった。
明秀日立のキッカーがボールを蹴る前には必ずPAまで歩み寄って声をかけた。「PKはキーパー側にはそんなにプレッシャーはない。キッカー側のほうがプレッシャーはあるし、リラックスして蹴ってもらえるように『思い切り蹴っていいよ』『自分が絶対止めるから』と言っていた。まあ、1本も止められなかったんですけど」。そう言って思わず苦笑いした。
「今日は味方に助けられた」と素直にチームメイトに感謝する守護神は「またやれるチャンスはあるので、もう一回チャレンジしたい」と、5日の準々決勝・上田西(長野)戦に気持ちを切り替える。チームメイトに連れて行ってもらったベスト8。今度は自分がチームをベスト4へと導くべく、「しっかり修正して、次は自分がチームを救えるようなプレーがしたい」と誓った。
(写真協力『高校サッカー年鑑』)
(取材・文 西山紘平)
●【特設】高校選手権2017
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
[関東]日本大MF石橋鞘は明秀日立と異なるサッカーに挑戦…J1札幌が待つ天皇杯は「夢がある」
ゲキサカ / 2024年5月5日 17時15分
-
PK戦目前でロペスに予言していた横浜FMエドゥアルド「俺の前にポープが止めて、俺が絶対に決めるからと…」
ゲキサカ / 2024年4月25日 6時14分
-
PK成功後は後続を支え、雨中の大歓声をさらに煽った横浜FM水沼宏太「鳥肌立つくらい良かった」
ゲキサカ / 2024年4月25日 5時20分
-
“J2のベンチ”からACL決勝進出の立役者に…横浜FMの歴史を変えたGKポープ・ウィリアム「自分で切り拓くのがサッカー選手の人生」
ゲキサカ / 2024年4月25日 2時46分
-
内野貴史が思いめぐらす“日韓戦”の重み「関心があるかないかではない」
ゲキサカ / 2024年4月22日 4時26分
ランキング
-
1【ロッテ】佐々木朗希、自己最多123球も6回途中5失点で今季2敗目「思うように投げられなかった」…自己ワースト5四球
スポーツ報知 / 2024年5月10日 22時26分
-
2【ロッテ】連勝は4でストップ エスコン初先発の佐々木朗希が自己最多123球も6回途中5失点で今季2敗目
日テレNEWS NNN / 2024年5月10日 21時13分
-
3宮城大弥 左大胸筋損傷で登録抹消 オリファン衝撃「終わったな…」「由伸、福也戻ってきて」と落胆の声
iza(イザ!) / 2024年5月10日 16時28分
-
4村上佳菜子「大事な弟」宇野昌磨の引退発表にエール…「お疲れ様だよ!」「命かけてお互い練習してきた」
スポーツ報知 / 2024年5月10日 10時42分
-
51500万円で大谷翔平の「DNAが手に入る」 米驚愕…大金積んで獲得した“クローン”
Full-Count / 2024年5月10日 20時46分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください