「優勝しろよ…」「任せろ」。矢板中央MF松井、代表候補合宿でコンビも組んだ流経大柏CB関川と後輩に日本一の夢託す
ゲキサカ / 2018年1月7日 6時53分
[1.6 全国高校選手権準決勝 流通経済大柏高 1-0 矢板中央高 埼玉]
矢板中央高(栃木)のU-17日本代表MF松井蓮之(3年)は高校生活ラストゲームの終わりを告げるホイッスルが鳴った後、流通経済大柏高(千葉)のU-17日本代表CB関川郁万(2年)に歩み寄り、肩を組んで言葉をかわしていた。
「優勝しろよ」
「任せろ」
2人は16年10月~11月に開催されたU-16日本代表候補大阪合宿に揃って選出。2000年の早生まれで、学年が一つ上の松井は当時、CBとしてテストされており、合宿中に関川とコンビを組むこともあったという。
この日は、その関川相手にチームメートの190cmFW望月謙(2年)が空中戦で健闘。だが、関川に自分たちの攻撃が幾度も止められてしまう。「読みが良いし、チャンスの芽を潰されて……。対人が強いので前の選手が勝てずにカウンターを食らったり、自分たち(ダブルボランチ)の背後を取られて自分たちが後ろ向きの守備をさせられたり、(関川)郁万は怖い選手でした」。
遠かった1点。先制された直後の後半21分、矢板中央はMF山下育海(3年)がDFの逆を取るドリブルから右クロス。これをファーサイドのFW大塚尋斗(2年)が丁寧に落とし、タイミング良く走り込んだ松井が右足を振り抜く。
だが、ボールはクロスバーの上方へ。「状況判断ができずに。前に一個運べば良かった。慌てて蹴っちゃいました」と松井はチャンスを活かせなかったことを悔しがる。松井はこの後もDFを巧みにかわしてのシュートなど攻撃を牽引したものの、最後まで関川中心に守る流経大柏のゴールを破ることはできず、涙の敗退となった。
選手権に出るために地元・福島を離れて努力してきた3年間。自身はU-17日本代表に選出され、最後の冬に矢板中央の過去最高記録に並ぶ全国4強入りを果たした。だが、目指していたのは日本一。「過去最高の成績ですけれども、抜けなかったのが悔しい。決勝に行って矢板中央の名を広めたかった。(自分は)全国高校サッカー選手権に出る目的で来た。それを達成できたことは良かったんですけれども、日本一という目標が達成できなかったのは悔しいですし、親や中学のコーチには感謝して、一から見直してサッカーしたい」。夢は関川や「今の2年生は上手い選手、個性的な選手がいる。まとまれば日本一が取れると思っている」という後輩たちに託し、自分は昨年度総理大臣杯優勝、インカレ準優勝の法政大で新たな一歩を踏み出す。
「自分の良さは守備。大学サッカーは守備が大事だと思うので、守備の面はもっとレベルアップして、攻撃の面でもっとゴールに直結するプレーや、自分がフィニッシュで決めること。ゴール前での多彩なパス、ロングフィードが自分は得意なので突き詰めて行ってみんなとは違うプレーをしたい」。4年後にプロ入りし、今大会初戦からスタンドで応援し続けてくれた女優でモデルの姉・松井愛莉以上に有名なサッカー選手になることも目標。大学サッカー界屈指の強豪で自分を磨き、高校時代に実現できなかった夢を叶える。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2017
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
[MOM4824]流通経済大柏DF堀川由幹(3年)_異彩を放つ11番の左サイドバックが「奥を見る目」で証明した進化の証
ゲキサカ / 2024年9月18日 14時15分
-
[NBチャンピオンシップU-16]攻守に存在感のMF三國ケースマンエブスらが奮闘も、弱さも出た青森山田は矢板中央と0-0ドロー
ゲキサカ / 2024年9月14日 23時1分
-
[関東ROOKIE LEAGUE]優秀選手:矢板中央DF石井琉偉「選手権で優勝するために自分は矢板に来ているんで、優勝するのが目標」
ゲキサカ / 2024年9月12日 11時40分
-
[関東ROOKIE LEAGUE]静岡学園は3連勝でAリーグ残留。強力ドリブラー、MF松永悠輝はさらなる積み重ねを誓う
ゲキサカ / 2024年9月9日 3時3分
-
[関東ROOKIE LEAGUE]帝京は5-4で最終節勝利。好守とゴールで貢献のMF山田知希はAチーム復帰と選手権での活躍を目指す
ゲキサカ / 2024年9月9日 1時51分
ランキング
-
1記録ずくめの大谷翔平が「タッチの差」で唯一逃した大記録 3発、6安打、10打点で「51―51」も
スポーツ報知 / 2024年9月20日 14時49分
-
2元大関・貴景勝が現役引退を発表 年寄・湊川を襲名 大関在位30場所 首など度重なるけがに泣く…21日に会見
スポーツ報知 / 2024年9月20日 18時29分
-
3「野球史上最高の日だ!」大谷翔平が「50-50」の歴史的偉業を達成するまでの軌跡
日刊SPA! / 2024年9月20日 15時48分
-
4《破局後に即ブロック》バレー女子日本代表監督・眞鍋政義氏、不倫相手に「チームの内部情報」を漏洩か「あいつはあれと付き合ってんねん」 本人は不倫を否定
NEWSポストセブン / 2024年9月20日 16時21分
-
5大谷翔平「50―50」のスポーツ報知号外をMLB公式Xが紹介
スポーツ報知 / 2024年9月21日 1時50分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください