夏の敗戦を糧に、雪辱誓う前橋育英。13分のみの出場で「何もできなかった」エースFW飯島も闘志
ゲキサカ / 2018年1月7日 23時4分
夏のリベンジも果たす。前橋育英高(群馬)は第96回全国高校サッカー選手権決勝で流通経済大柏高(千葉)と対戦する。今年の公式戦対戦成績は前橋育英の2勝1敗。プリンスリーグ関東では3-0、3-2で勝利したが、インターハイ準決勝では0-1で敗れ、勝った流経大柏が優勝している。
MF田部井涼主将(3年)は「球際、切り替え、ハードワーク、声、競り合い・拾い合い(ファースト・セカンド)」で上回ることに加えてセットプレーをポイントに上げ、MF田部井悠(3年)は「俺らと一緒で切り替え速くてプレスも速い。ハイプレスの戦いになると思う」と警戒した。
インターハイ準決勝では流経大柏の左SB近藤立都(3年)の左CKからCB関川郁万(2年)に頭で決められて失点。相手が得意としているセットプレーで決められないこと、同時に田部井涼と田部井悠の両キッカーを擁する前橋育英の武器でもあるセットプレーで決めて優位に立ちたいところだ。
インターハイでは山田耕介監督が「剥がそうとしていますね。でも横パスを掻っ攫われている」と分析したように、パスワークで自分たちのリズムに持ち込もうとチャレンジはしていたものの、3人にマンマークをつけられる中でボールを引っ掛けられてリズムを掴むことができなかった。
だからこそ、今回は快勝したプリンスリーグでの戦いのように、厳しいプレッシャーの中でも自分たちの攻撃でリズムを作ること。序盤はリスクを負わない戦いをしたとしても「途中から落ち着いて回せる力があると思う。そこでリズムを作っていきたい」(田部井悠)
敗戦を糧に勝利を目指すチームの中で、夏は万全でなかったキーマンの存在は大きい。インターハイ準決勝では右足首の負傷によって13分間のみの出場だったエースFW飯島陸(3年)が、今回はベストコンディションで臨むことができる。
飯島は「怪我していて、(インターハイの)流経戦は何もできなかった」と振り返るものの、前回と異なるコンディションで迎える今回は相手を上回る自信が「あります」と宣言。今大会7得点の飯島は流経大柏からさらに得点を重ねて優勝と得点王の2冠を果たす。
昨年度決勝で青森山田高(青森)に0-5で敗れた悔しさを決勝で晴らす意気込みの前橋育英だが、同時に夏の雪辱も果たして頂点に立つ。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2017
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