選手権ファイナルの激闘から11日。欧州遠征メンバー入りを懸けた日本高校選抜選考合宿がスタート
ゲキサカ / 2018年1月31日 21時35分
3月末からの欧州遠征で第56回デュッセルドルフ国際ユースサッカー大会(ドイツ)に出場する日本高校サッカー選抜の選考合宿が、19日に大阪府内でスタートした。候補選手は第96回全国高校サッカー選手権の大会優秀選手を中心とした30名で構成。3日間の合宿でアピールした20名強の選手(予定)がFUJI XEROX SUPER CUP 2018 「NEXT GENERATION MATCH」(2月10日、埼玉)や第33回静岡県ヤングサッカーフェスティバル(3月11日、草薙陸)に出場し、最終メンバー18名が欧州遠征を行う。
全国高校サッカー選手権決勝で激闘の末に初の日本一を勝ち取った前橋育英高(群馬)のMF田部井涼主将(3年)や同大会得点王のFW飯島陸(3年)をはじめ、岡山入りしたFW福元友哉(市立船橋高3年)、北九州入りしたFW佐藤颯汰(日章学園高3年)ら23名が初日の全体トレーニングに参加。選手たちは5対5や、ゴールを3箇所に設定しての9対9などで汗を流した。
この日のトレーニングの狙いはコンディション調整や、選手同士のコミュニケーション構築が主。横浜FM入りした鹿児島城西高(鹿児島)CB生駒仁(3年)と履正社高(大阪)FW町野修斗(3年)、そして流通経済大柏高(千葉) CB関川郁万(2年)の3選手は選考合宿不参加となっており、流経大柏の残り4選手はこの日の全体練習後の合流で初日は軽く身体を動かす程度だった。
また、田部井とMF梅津凌岳(京都橘高3年)は途中から別メニュー調整となり、競争の“本番”は明日以降となりそう。だが、9対9では非常にスピード感のある中でそれぞれが技術や強さといった持ち味を発揮。激しい競り合いも見られるなど“負けず嫌い”な選手たちの闘争心に火がつくような“熱い”初日でもあった。
日本高校選抜の指揮を執る平野直樹監督(履正社高)も「ちょっとゲーム感覚でメラメラとしながら、笑顔もあったし、ガッといくところもあった」と満足げ。そして、世界相手に「物怖じしないで戦える選手」を求めることを公言している指揮官は、改めて「(欧州では)一発殴られたら三発殴り返すくらい」ファイトするようなエネルギーを選手たちに期待していた。
日本高校選抜は全国4000校を超える高校サッカー部の代表として、世界での勝利を目指す。目標は13年以来となるデュッセルドルフ国際ユース大会優勝だ。「デュッセルドルフで優勝」と目標を口にした田部井は、「(チームメートは)選手権で当たった選手たちですし、お互いの特長は分かっていると思う。2か月という短い間ですけれども、きょうの雰囲気も良かったのでその雰囲気を継続してお互いの良さを分かちあえればいい。あと、日本人の特長というか、攻守の切り替えとか一つのキーとなると思うんですけれども、(デュッセルドルフ国際ユースの)25分(ハーフ)という短い時間で連続してやれれば、相手は多分やれないと思うので、そこは全面に出していきたいですね」と語った。
各選手はまず、“サバイバル合宿”を勝ち抜くことに集中。日本高校選抜入りへの強い思いをぶつけ、それぞれが世界で戦うための強み、そして“物怖じせずに”戦える姿を示す。ボックス型の4-4-2システムがチームのベースになりそうだが、その中でチームの軸となる力や、ユーティリティーな部分を表現できた選手もチャンスを掴みそうだ。
日本高校選抜候補は20日に阪南大、大阪体育大とそれぞれ練習試合を実施。デュッセルドルフ国際ユース大会同様に1本25分のゲームを繰り返す見込みだ。そして、最終日に紅白戦を行って、3日間の選考合宿を打ち上げる。
(取材・文 吉田太郎)●富士ゼロックススーパー杯2018特集
●【特設】高校選手権2017
●2018日本高校選抜欧州遠征特設ページ
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