MF田部井涼が日本高校選抜主将に。早くも実現した“双子兄弟対決”でまず「1勝」
ゲキサカ / 2018年2月9日 21時24分
[2.9 練習試合 日本高校選抜 4-1 早稲田大]
日本高校選抜の主将にMF田部井涼(前橋育英高)が指名された。田部井は前橋育英でもピッチ内外でリーダーシップを発揮し、同校を選手権初優勝へ導いたリーダー。「高校サッカーで選抜されたチームのキャプテンなので、自覚というか、相当な(重圧などの)ものは感じていますけれども、いい経験になる。個人としても、チームとしても結果を求められると思いますけれども、本当にいい経験だと思いますし、そこで折れちゃったり、嫌だなと思っちゃうとダメだと思うので、これからの人生にしっかりと活かしたい」と決意を口にした。
元々、主将になっても、ならなくても選手権準優勝校の流通経済大柏高で主将を務めたMF宮本優太らと連係を取りながら、高校選抜チームを引っ張っていくつもりだった。結果的に田部井がキャプテンマークを巻くことになったが、「キャプテンだから偉いという立場でもない」と断言。宮本ら高校選抜のチームメートたちと話し合い、意見を共有しながらそれぞれが特長を出すチームを目指していく考えと、早速9日夜に選手間ミーティングを実施する考えも明かしていた。
この日はダブルボランチの一角として先発。周囲と連係しながら攻守においてボールに絡み、目立つプレーを見せていた。1本目15分にはわずかに空いたスペースを逃さずに中央突破を図り、PAやや外側でFKを獲得する。「あの角度は高校からずっと練習してきた」という中央右寄りからの左足FKはクロスバーを叩いたが、跳ね返りをFW飯島陸(前橋育英高)が詰めて先制点。本人は決めきることができなかったことを悔やんでいたものの、ボランチの位置で見せた激しい守備を含めて攻守両面で勝利に貢献した。
この日対戦した早稲田大では双子の兄・MF田部井悠が先発。約1か月前、ともに前橋育英の主力として同校の初優勝に貢献した2人だが、涼が法政大に進むのに対し、悠は早稲田大へ進学する。この日は悠が早大の活動に参加していたこともあって、異なる進路に進む2人が初めて対峙。中盤で激しく潰し合うシーンもあった。
田部井涼は「嬉しかったというのが一番ですかね」と早くも実現した“双子兄弟対決”を振り返る。そして、これから何度も対戦していくであろう“ライバル”とともに成長を遂げ、近い将来、選抜チームや代表チームでともにプレーをする目標を口にしていた。
「(きょう)アイツも結構気合入っていましたし、いいプレーも何回かしていた。相手としてやったのは初めてだったので新鮮な形でしたけれども、これから同じチームでやるのは代表とかしかないと思う。2人とも代表とかプロに入っていければ同じチームや舞台でやれる。これから直接対決で何回かやっていくと思うので、次も勝っていきたいですね」
“初対戦“は涼が勝利。敗れた悠も、同等の実力をピッチで示していた。彼も高校選抜に入れなかった悔しさを力に成長してくるはず。一方で高校選抜の主将を任され、意識高い日々を過ごすことになる涼は、貴重な経験を次回の“双子兄弟対決”勝利や今後のより大きな成長に繋げていく。
(取材・文 吉田太郎)●富士ゼロックススーパー杯2018特集
●2018日本高校選抜欧州遠征特設ページ
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