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「東京五輪への推薦状」第54回:道行く人も振り返る、前橋育英の“ジャイアント・シンデレラ”榎本樹

ゲキサカ / 2018年2月16日 17時30分

 だが、大事な場面での活躍を通じて「すごく自信もついた」のは確かな一方で、新シーズンでは自ずと一つの傾向が生まれることになる。対面するDFにとっては選手権で全国を沸かせたストライカーは格好のターゲットである。「こいつを抑えて名を売ってやる」と言わんばかりのタフなマークを受けることとなる。相手のマークを一身に集めた飯島がいない中で、結果を出していけるかどうか。そういう真価を問われる戦いが始まっている。

 決勝で桐生一高に敗れて優勝を逃した群馬県高校サッカー新人大会は、その意味で榎本にとってもチームにとっても苦い薬を飲み干すような場になった。

「プレッシャーもあったんですけれども、それに勝てないのではまだまだ。(負けたことで)だいぶ言われると思いますが、(力不足と)捉えて次に活かしていければいい。去年の先輩たちを越すには先輩たち以上に頑張らないといけない。チーム全体が分かっていると思う。これからだと思うので頑張っていきたい」

 シーズンはまだ始まったばかり。「優勝校の新エース」という看板を背負うことになった前橋育英の“ジャイアント・シンデレラ”がこのプレッシャーをはね除けて化けていけるかどうか。独特の鈍感力も備えるストライカーのポテンシャルを思えば、日の丸を付けることとて、そこまで遠い目標ではあるまい。

執筆者紹介:川端暁彦
 サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』元編集長。2004年の『エル・ゴラッソ』創刊以前から育成年代を中心とした取材活動を行ってきた。現在はフリーランスの編集者兼ライターとして活動し、各種媒体に寄稿。著書『Jの新人』(東邦出版)。

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