[MOM2435]大津MF福島隼斗(2年)_「タイトルを獲るため」 走り続ける主将が攻守で躍動
ゲキサカ / 2018年2月20日 6時50分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.19 九州高校新人大会準決勝 宮崎日大高 0-4 大津高 宮崎県総合運動公園補助球技場]
前夜から降り続いた雨の影響でボールが不規則に止まるような悪コンディション。“肉弾戦”の要素もあった戦いで大津高(熊本1)MF福島隼斗主将(2年)が、一際目立つプレーを見せていた。
カウンターを狙う宮崎日大高がスピードアップしようとしたところに何度も立ちふさがり、身体を張ってブロック。準々決勝終了から約2時間半後に行われた準決勝だったが、「走ることは自分の中で負けてはいけないこと」というMFはエネルギッシュに走り回ってボールを刈り取り、攻撃の起点になり続けていた。
「正直キツいんですけれども(苦笑)、チームのためにやらないといけない。1年の時から試合に出て何もタイトルが獲れていない。タイトルを獲るために走らないといけない。自分が中盤にいる意味は運動量だと思う。それに応えないといけない」
昨年はCBも経験した福島だが、今年はボランチで躍動中。本人は試合を決めるような活躍をすることよりも、相手を見て、考えてチームが勝つためのプレーを心掛けている。だが、この準決勝では試合を決める仕事もしてのけた。
1-0の前半15分、MF松原亘紀(2年)の右CKにファーサイドで反応するとDFの頭上から打ち込むような豪快なヘディングシュートでゴール。さらに後半18分には自らのインターセプトから持ち上がり、MF高見柊真(2年)にラストパスを通してアシストもした。
昨年、下級生中心のチームの中で福島はゲーム主将を務めていた。今年は“主将2年目”のシーズン。個人的に変わった部分もあるという。「今まではゲームの中のキャプテンだったので、普段の生活で3年生に対して言えていなかった。今は全体のキャプテンなので、試合に出ているメンバー、出ていないメンバー関係なく言えて、厳しくできている」。ピッチ内外で厳しさを求めるリーダーに。その主将については古閑健士監督も「練習中から引っ張ってくれている」と評するが、この日は苦言を呈していた。
大分工高との準々決勝では先制され、後半途中まで苦しい試合展開。劣勢に立った時に声が止まってしまった部分があった。だからこそ、古閑監督は「自発的にやってもらわないといけない」と指摘。チームが上手くなっていない時にチームを変えられる存在になることを求めていた。
今年、「タイトルをしっかり取りたい」と誓う福島。自分が求めるもの、周囲から求められるものも増える中でチームメートと高め合いながら個人としても貪欲に成長することを目指す。そして誰よりも走り続けて必ず、目標を達成する。
(取材・文 吉田太郎)
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