[新人戦]宿敵・京都橘を延長撃破!東山が6年ぶりV!!:京都
ゲキサカ / 2018年2月24日 22時5分
[2.24 京都府高校新人大会決勝 京都橘高 1-2 東山高 西京極陸上]
平成29年度京都府高校サッカー新人大会の決勝が24日に行われ、京都橘高と東山高が対戦した。延長後半10分にMF森田勇真(2年)が決勝点を決め、東山が2-1で勝利。6年ぶり2回目となる新人戦タイトルを掴んだ。
両校がトーナメントの決勝戦で対戦するのは、2012年度の選手権予選以来。これまで東山は、「優勝するための挑戦権すら掴めていなかった」と福重良一監督が振り返るように、準々決勝や準決勝で京都橘に敗れ、全国行きの切符を逃がし続けてきた。
「意識するなと言うのもおかしいし、難しい」と福重監督が口にするように、これまでは京都橘を意識し過ぎて持ち味を発揮できない試合が続いたが、この日は「ここまで来たら、気持ちが大事。入学してから初めての決勝だったけど、萎縮せずに楽しむ気持ちで試合に挑んだ」(MF倉貫直人、2年)と序盤から、冷静な試合運びを披露した。
東山は、MF湊麟太郎(1年)らがサイドからチャンスを伺う相手をカウンターで押し返しつつ、倉貫とMF片岡宥人(2年)らが2列目でセカンドボールを拾って、試合を優勢に進める。最初にチャンスが訪れたのは、前半17分。中盤から強引に仕掛けたFW久乗聖亜(2年)がPA左手前で倒され、FKを獲得。FW長坂大陸(2年)が直接狙ったキックがゴール右隅に決まり、東山が先制した。
追いかける展開となった京都橘は、「後ろの選手が、相手のプレッシャーから逃げていた」(篠原弘樹コーチ)ために、ボランチにボールが入らず見せ場を作ることができず。それでも、1点を失ってからは状態が改善し、後半15分には、右サイド起点とした連係から、FW山田剛綺(2年)が決定機を迎えたが、シュートは枠を捉えられなかった。
以降も、「どん欲に泥臭い得点でも良かったのに、獲り切る所で獲り切れなかった」(MF篠永雄大、2年)が、29分に相手PAでDF松田佳大(2年)が倒されてPKを獲得。これを篠永が冷静に決め、試合は延長戦へと持ち込まれた。
延長戦に入ってからは互角の展開が続いたが、動きが落ちた京都橘を尻目に、東山は「相手よりも練習で走ってきたと思うので、走力には自信があった」と倉貫が胸を張るように、足を止めない。ベンチも選手を後押しするため、交代カードを切ると延長後半10分、中央でボールを受けた長坂が相手DFの背後にパスを配球。走り込んだ途中出場の森田がドリブルでGKとの1対1に持ち込み、ゴール右隅に決めると、直後にタイムアップを迎えた。
因縁の相手を下しての京都制覇とあり、選手の喜びもひとしおだ。左サイドで鋭い突破を見せたMF宇賀神拓世(2年)は、「今まで泣いてきてばかりだった。ホンマに悔しくて、今年こそは歴史塗り替えようと皆で言ってきた結果が出たので嬉しい」と笑顔を見せた。
次なるターゲットは、MF鎌田大地(フランクフルト)が高校1年だった2012年のインターハイ以来、遠ざかっている全国大会の出場。倉貫は「やっと僕らの代で歴史を変えることができた。決勝の舞台も経験できたし、橘相手でもやられることが分かったのは収穫だと思う。ただ、新人戦なので満足せずインターハイ、選手権に繋げたい」と意気込みを口にした。
(取材・文 森田将義)
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