前十字靭帯損傷を乗り越え『1年ぶり』ゴール…湘南MF高山薫「サッカーしたなという実感がある」
ゲキサカ / 2018年3月7日 23時50分
[3.7 ルヴァン杯GL第1節 湘南1-0鳥栖 BMWス]
完全復活を印象づける1年ぶりのゴールだった。湘南ベルマーレMF高山薫は昨季、右膝前十字靭帯損傷で約8か月の離脱を経験。負傷後初のフル出場を果たした主将は「90分間の疲労感を久々に感じることができて、サッカーしたなという実感がある」とすがすがしい表情で振り返った。
右ウイングバックで今季初めて先発した高山は前半20分、ライン際に位置取ったシャドーFW表原玄太のインサイドを全速力で駆け上がると、スペースに飛び出しカットイン。相手DFを振り切りながら左足を振り抜くと、相手に当たったボールはふんわりとした軌道を描いてゴールネットを揺らした。
「シュート自体は、相手に当たって良い感じのコースに入った。自分の実力というより、気持ちがボールに乗っかった」。そんな心情を体で表現するかのように、喜びを爆発させた背番号23。公式戦のピッチでこの光景が見られるのは、昨年3月4日の第3節群馬戦以来、約1年ぶりのことだった。
昨年3月25日、第5節千葉戦の試合中に負傷し、全治8か月と診断された。復帰は約8か月後の11月5日。すでにチームがJ1昇格とJ2優勝を決めた後だった。それからは3試合の“試運転”を重ねたのみ。1年ぶりのフル出場でようやく結果を出してみせ、チョウ・キジェ監督も「ハツラツとやってくれた。他にも良い選手がたくさんいるが、今日は薫の個性が出たんじゃないかと思う」と目を細めていた。
久しぶりに過ごしたJ1での90分間は、充実したものだった。「笛が鳴り終わるまで集中力が切れていなかった。僕が知っているJ1では最後にやられちゃっていたけど、そこで失点しなかったのは成長したところ」という手応えも得た。「ルヴァン杯だけでなく、すぐにリーグ戦もあるので、一つ一つの試合を地道に戦って勝ちたい」。トップカテゴリでの『ALIVE』を目指す“昇格組”に、頼れるキャプテンが帰ってきた。
(取材・文 竹内達也)
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