「得意なプレーではない」裏への動きを求めるハリルに対し本田が出した結論は…
ゲキサカ / 2018年3月22日 3時7分
いかにハリルジャパンの戦術に自分をアジャストさせるか。バヒド・ハリルホジッチ監督就任後、日本代表FW本田圭佑(パチューカ)は常にその葛藤と闘ってきた。
ハリルホジッチ監督は15日のメンバー発表会見で本田に対し、「いつも下りてきて、足元で(ボールを)もらってしまうのではダメで、やはり背後に行ってほしい」と具体的に要求した。縦に速いサッカーを志向するハリルジャパンにおいて、ウイングの選手には何よりもまず裏を狙う動きが求められる。
しかし、それは「もともと得意なプレーではない」と本田自身が認めるとおりだ。「監督はチームとしてできるだけ取り組んでいきたい戦術。意図は分かるし、それが結果、(相手の)怖さになるというイメージだと思う」。マッチしない自分のスタイルとチームの戦術。「スタイル的に少なくとも監督の理想とするタイプでないことは100%承知している」。そのうえで自分に何ができるのか。本田が行き着いた先は、その数よりも質で勝負するというシンプルな結論だった。
「結局、大事な場面で1本、(裏を)取ればいいということ。本数よりも質が問われる。僕みたいにそういうプレーを得意としていない選手であれば、その質が何よりも大事。スプリントが得意な選手なら20本、30本抜けることに慣れていると思うけど、僕の場合、20本、30本やったら他のプレーがボロボロになる可能性がある」
そもそも「自分の強みではないと言いつつも、これまで大事な点を取ってきたときというのは、意外と裏に抜けて取っていたりする」というのも偽らざる本音だ。「自分の強みを生かしながら監督の求めていることも出して、結果、点が取れる。そういう絵を描かないといけない」。指揮官の要求に対する“答え”は、ピッチ上で示す以外にない。
(取材・文 西山紘平)
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