『競技規則』に詳しい東京V上福元、被ゴール判定より“ファンブル”に焦点
ゲキサカ / 2018年3月25日 21時40分
[3.25 J2第6節 東京V0-0山形 味スタ]
判定の正誤ではなく、あくまでも自らのスキルに焦点を当てた。東京ヴェルディGK上福元直人は前半37分、FW阪野豊史との競り合いでボールをファンブル。このプレーが“ゴール取り消し”につながり、幅広い論争を呼ぶ事態となったが、当事者は「つかむか弾くかの判断はできたはず」と自身のプレーと向き合っていた。
上福元はモンテディオ山形戦の前半37分、右サイドを駆け上がったDF加賀健一のクロスに対し、真っ直ぐにアプローチを開始。ジャンプする際に阪野のチャージを受け、伸ばした手からボールがこぼれ落ちた。そのボールがゴールラインを越えたかどうかは微妙なところだったが、副審はゴールインを宣告。だが、選手たちの猛抗議の末に主審は判定を覆した。
「自分でキャッチしようと飛び出したら、思ったより勢いよくぶつかった。正直、自分としては『不用意』な力があったと思うけど、結果的にこぼれていってしまった」(上福元)。問題の場面を振り返った背番号21は、IFAB(国際サッカー評議会)による競技規則12条「ファウルと不正行為」の項目にある用語をそのまま引いて説明した。
競技規則によると、インプレー中の行為で直接FKが与えられるのは、タックルやプッシングなどの行為を「不用意に、無謀に、または過剰な力で犯したと主審が判断した場合」。なかでも「不用意とは、競技者が相手に挑むとき注意や配慮が欠けていると判断される、または、慎重さを欠いてプレーを行うこと」とされており、上福元は阪野のチャージがそれにあたると感じていたという。
もっとも、そのプレーをあえて蒸し返すつもりはないようだ。「僕のボールだったのは間違いない」と矛先を自らに向けると、「つかむか弾くかの判断はできたはず」と問題点を指摘。大分からの移籍後即レギュラーをつかんだ守護神は「背が大きいわけではないので、もっと安心感を出せるように、はっきりとしたプレーをしたい」とさらなるスキル向上を誓っていた。
(取材・文 竹内達也)
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