飛び出しの判断明確になった高校選抜GK薄井が好調維持。無失点へのこだわり以上に心掛ける勝つためのプレー
ゲキサカ / 2018年3月31日 0時10分
[3.29 デュッセルドルフ国際ユース大会予選リーグ スタンダール・リエージュ 0-2 日本高校選抜]
判断を明確にしたことが、好調なパフォーマンスにつながっているようだ。日本高校選抜のGK薄井覇斗(流通経済大柏高→流通経済大)は相手のクロスボール、背後へのボールに対して迷わずに前に出てパンチングを連発。特に前半終了間際には押し込まれ、クロスを放り込まれるシーンが増えていたが、そのパワフルかつアグレッシブな守りがチームを支えていた。
決定的なシュート4本をストップしたとアヤックスとの練習試合に続く好守で完封勝利。スタンダール・リエージュ戦はナイターで照明の光度も高くなく、ボールの見え辛い状況で落ち着いてプレーした薄井の貢献度も大きい。加えて、薄井は「日本人の強さ」という表現を使い、集中力を切らさず、最後まで身体を寄せてくれるDF陣に感謝していた。
これで練習試合を含めて欧州遠征の全3試合を無失点で終えており、本人も手応えを感じている。「現時点でまだ失点もしていないですし、今大会は25分と聞かされていました。そこに意識を集中しているので、結果的に準備も早くなったり、味方への指示が強くなったりとか、そういう部分を今までよりもはっきりできているので、自分の調子も上がっているのかなと思います」。特に本人が好調の要因に挙げる部分がある。
「大学(進路である流通経済大)の方から裏のボールにはミスしてもいいからはっきりと出て行こうと、GKとして話していました。その辺から自分も裏の出だしを意識するようになって、ボールに行く時ははっきりと行ってしまおうとチャレンジしていたら、それなりに(結果が)ついて来るなと。トライして行った結果、現状上手く行って、良い結果につながっている」。1年生から先発奪取を目指す流通経済大のトレーニングの中で判断を明確にしてきたことが、持ち味である迫力ある守備をより引き出している。
チームに求められているコミュニケーション能力という部分でも薄井は明るさを持ってチームメートたちと接し、雰囲気作りに貢献。垣井大治GKコーチ(報徳学園高)も「明るくコミュニケーション能力が高くて、ゴールを守るということに対して凄くパワフルでアグレッシブだというところが彼の特長ですね。物怖じしない。ピンチがある中でも自分が落ち着いてきちんと冷静に守っている」と信頼を寄せていた。
高校選手権では初戦から準決勝まで4試合連続で完封勝利。決勝戦でも試合終了間際まで無失点だったが、アディショナルタイムの初失点によって準優勝に終わった。それだけにデュッセルドルフ国際ユース大会で無失点のまま勝ち抜くことへのこだわりがあるかと思われたが、本人はそれを否定する。
「失点しないでいれば負けることはないので、そこは重要かなと思うんですけれども、選手権の時は無失点にこだわりすぎてしまって、攻撃の面でチーム全体として人数をかけられずに後手後手に回ってしまって、人数をかけられずにやられたということがあった」。だからこそ、「GKとしては失点しないことにこだわりますけれども、(取り返してくれるアタッカー陣もいるので)チームとしては勝つためのプレーをこだわっていきたい」と力を込めた。
無失点で行くことができれば最高だが、まずは勝つためにできることを徹底する。特に飛び出しの部分をはじめ、「今回は今までにないくらいいい状態で来れているので、調子いい状態のまま持ち帰っていきたい」という薄井が、後方からチームを支え続けて高校選抜の優勝に貢献する。
(取材・文 吉田太郎)●2018日本高校選抜欧州遠征特設ページ
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
流経柏高時代の聖地で躍動…好調京都のハイラインを熱く支える“171cmのCB”宮本優太「ここで負けるわけにはいかないと」
ゲキサカ / 2024年9月19日 6時30分
-
[MOM4824]流通経済大柏DF堀川由幹(3年)_異彩を放つ11番の左サイドバックが「奥を見る目」で証明した進化の証
ゲキサカ / 2024年9月18日 14時15分
-
青森山田で苦悩の日々「主将の器ではない」 常勝軍団の苦戦に…もがく名門キャプテン「難しい」
FOOTBALL ZONE / 2024年9月16日 7時10分
-
インハイ初優勝が自信に。初代表のGK佐々木智太郎(昌平)がビッグセーブでU-17日本代表を救う
ゲキサカ / 2024年9月13日 14時17分
-
「国際ユースサッカーin新潟」初戦で初代表組8人先発!U-17日本代表がFW前田、MF長、MF田中のゴールでペルーに3-0で快勝!
ゲキサカ / 2024年9月13日 10時59分
ランキング
-
1「野球史上最高の日だ!」大谷翔平が「50-50」の歴史的偉業を達成するまでの軌跡
日刊SPA! / 2024年9月20日 15時48分
-
2記録ずくめの大谷翔平が「タッチの差」で唯一逃した大記録 3発、6安打、10打点で「51―51」も
スポーツ報知 / 2024年9月20日 14時49分
-
3美人妻も大谷に大興奮「私の親友は史上最高」 偉業に同僚夫“そっちのけ”「信じられないわ」
Full-Count / 2024年9月21日 7時30分
-
4大谷の殿堂入りを確実視 AP通信「50―50」受け
共同通信 / 2024年9月21日 7時32分
-
5《破局後に即ブロック》バレー女子日本代表監督・眞鍋政義氏、不倫相手に「チームの内部情報」を漏洩か「あいつはあれと付き合ってんねん」 本人は不倫を否定
NEWSポストセブン / 2024年9月20日 16時21分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください