なりふり構わず身体張った逸材FW町野、無得点もチームのために戦って賞賛される「仕事」

ゲキサカ / 2018年4月2日 17時29分

日本高校選抜のFW町野修斗(履正社高→横浜FM)。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[4.1 デュッセルドルフ国際ユース大会予選リーグ 日本高校選抜 1-1 ザルツブルク]

 184cmの長身と技術力の高さ、左右両足から撃ち込まれるスーパーゴール……。スケール感は非常に大きい逸材だが、感覚的な部分や波があることは否めない。日本高校選抜のFW町野修斗(履正社高→横浜FM)は、スタンダール・リエージュ(ベルギー)との初戦では前線での力強いポストプレー、柔らかいボールキープ、そしてアイディアあるチャンスメークで攻撃の中心になっていた。だが、エバートン(イングランド)との第2戦では前線で良く競っていたものの存在感が薄れ、1日2試合が組まれたこの日の第1試合・ブレーメン(ドイツ)戦は交代出場でやや雑なプレーが出てしまうなど結果を残すことができなかった。

 そして予選リーグ突破を懸けたザルツブルク(オーストリア)戦もベンチスタート。攻撃の柱、得点を決める存在として期待されるFWは悔しい思いを抱きながら出番を待つことになった。それでも、0-1の後半8分にピッチに立つと、直後にいきなりダイビングヘッドを試みる。「前から行くしか無い。やることははっきり決まっていたので」という町野はその後も前線からのプレス、肉弾戦での競り合い、そして泥臭いボールキープと存在感のある動きを見せ続けた。

「得点できない試合が続いているので、一回何ができるんだろうと考えた時に前で身体張るしか無いなと思っていた」と町野。大会4連覇中の王者・ザルツブルク戦へ向けて先発の準備をしていたが、ベンチスタートを告げられても気持ちは切れなかった。「自分が下の代の時はずっとそうやってきたので、それを思い出してというか、流れだけ勢いづかせようと思っていた」。交代出場後は迫力もある動きでザルツブルクを押し込む要因に。終盤には接触プレーで狡猾に時間を稼ぎ、ゴールチャンスでもチームを優先するプレーをして準決勝進出に貢献した。

 履正社高(大阪)の恩師でもある平野直樹監督も「町野はこの試合は良く仕事してくれた」と賞賛。1年前のデュッセルドルフ国際ユース大会予選リーグ最終戦で惜敗し、準決勝進出を逃す経験をしている町野はそのリベンジにも成功した。「向こう(ザルツブルク)も勝たなければ上に上がれないというのがあった。(激しい試合の中で)いい経験ができた。去年はここ(予選リーグ最終戦)で負けている。そこで今回は借りを返せた」と素直に喜んだ。

 準決勝へ向けて町野は「どこからでも自分は打てるんで、そこで何本か打ったら入ると思う。点を獲るために呼ばれていると思うので、決めて優勝したいです」と力を込めた。今大会、チームの全5得点はボランチ、SBが挙げたもの。無得点が続いているFW陣は宿舎での時間にシュート数の少なさを指摘し合うなど、状況を打開しようとしてきた。平野監督も「アタッカーが点を獲ってほしい」と期待する中で迎える大会最終日。町野が、また他のFW陣が日本を決勝進出、そして優勝へ導くゴールを決める。

(取材・文 吉田太郎)●2018日本高校選抜欧州遠征特設ページ
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