[MOM2479]狛江DF曲木雄吉(3年)_ピッチ外から変化したCB、気持ちと身体能力武器に無失点
ゲキサカ / 2018年4月23日 23時59分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.21 関東高校大会東京都予選準々決勝 狛江高 0-0(PK5-4)大成高 駒沢2]
「耐えて、耐えて、耐える試合」で100分間を守りきった。都立勢の狛江高は、関東大会予選で初戦から2試合連続無失点で8強入り。この日は格上の私立勢、大成高に対してまず守備から試合に入り、リスク管理や数的優位を作る部分など自分たちがやるべきことを徹底する。中でもCB奥村直木(2年)とともに最終ラインの中心で相手の攻撃を跳ね返したCB曲木雄吉(3年)の貢献度は大きかった。
「リスク管理だけは徹底して、1mでもいい位置にいようと心がけていました」という曲木は持ち味の身体能力の高さと「気持ちの強さ」、危機察知を武器に他のDF陣をサポート。ドリブル、コンビネーションでPAへ侵入してくる相手アタッカーからボールをもぎ取っていたほか、クロスに対しても的確なポジショニング、身体の向きでボールを大きくクリアしていた。
攻められる時間帯の多かった狛江だが、作られた決定的なシーンはわずか。これは曲木やGK八木下悠太(3年)ら後方の選手が声がけを欠かさずに守っていたこと、そして各選手がチームのためにハードワークを続けていたことによるものが大きい。そして、耐え抜いて3試合連続無失点で準決勝進出。曲木は「自信がつきました。技術では(他校に)劣っていると思うけれども、耐える力は負けていないと思っています。(今日が)一番徹底できた」と無失点での勝利を喜んでいた。
曲木は1年時から明らかに変化した選手なのだという。当時はピッチ外の部分でチームのための行動をすることができていなかった。その点を周囲から指摘され続ける中で、「これじゃダメだと私生活がしっかりするようになった」(長山拓郎監督)。次第に出番も増えて現在は守備の中心に。「(1年の時から)135度くらい変わりました(微笑)。チームのために頑張れる自分がいます。やってきて良かったです」という曲木は現在、プレー、後方からチームを盛り上げる存在としても欠かせない存在だ。
関東大会出場を懸けた準決勝・関東一高戦では相棒の奥村が累積警告のために出場停止。それでも「最後PKでもいいから耐えて、僕は耐えて、チームを盛り上げて勝ちたいです」。連覇を狙う王者との対戦となるが、怯むことなく戦い、ゴール前で耐え抜いて白星を引き寄せる。
(取材・文 吉田太郎)
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